全館空調と個別空調、全館換気と個別換気
空調と換気って切っても切り離せない関係です。
断熱と空調、熱交換、換気について解説します。
こんにちは、成功電気の今井です。
愛知県北名古屋市で住宅の電気設計を20年ほど続けています。
中部電力電気工事委託店として主に住宅の
蓄電池、太陽光発電、V2Hやスマートホームの設計施工を500件以上実施しています。
もくじ
工場の温度調整方法
温度を調整する様々な方法
換気扇 住宅の対策
まとめ
1,工場の温度調整方法
工場の空調について
スポットエアコンで対応しているケースが多いです。
工場で多いケースが、1階を運送用ストックスペース、2階を作業スペースにしている
暑い空気は上昇し、かつ屋根からの輻射熱により、2階は特に暑くなりやすいです。
ベンチレーターを設置して暑い空気を排出することで効果が上がるのは、外気温以上の熱気がある場合です。
近年、外気温が40℃近くなる場合、ベンチレーターで空気を抜いても、給気する温度がそもそも40℃近いと
作業している人は暑くてたまりません。
そして、ベンチレーターの排気量は10000立方メートルを超える場合も多く、
空気の回転数が1時間当たり6回以上となっている場合も多いです。
2,温度を調整する様々な方法
焼肉屋さんにある、無煙ロースターの排気量もすごい量で、
エアコンの性能を普段の倍以上にしないと効きません。
エアコンは基本的には循環型の空調設備
換気設備は吸排気型の空調設備です。
排気を多くすると、循環型のエアコンとの相性は悪くなります。
私が設計する場合は、エリアを区別して
サーキュレーターを活用する
温度差が大きくなると、せっかく冷やした空気が足元ばかりたまってしまうためもったいない
建物全体を全館空調することは、以前から省エネと快適性の両立として進んでいましたが
個別空調
吹き抜け、コア、EVシャフト
省エネ計算の評価
エアコンの電気代が安くなる換気扇
全館空調、熱交換、給気、排気、循環
全熱交換換気扇→ロスナイ
などなど、いろんな設備が開発されてきました。
他にも、断熱塗料や熱交換塗料など
3.換気扇 住宅の対策
換気扇は建築基準法で24時間換気が義務付けられていて、
2時間で家じゅうの空気を交換できる換気量を確保することになっています。
この基準では、大掛かりな換気扇は必要なく、
40坪前後の住宅の場合
平方メートル換算3
1時間に0.5回換気
高さ2.5m ×40×3×0.5=150m3
でもトイレに付いている換気扇2台くらいで対応可能です。
キッチンのレンジフードは、トイレの換気扇と比べると、10倍以上(750㎥)の換気能力があります。
ルームエアコン室内機の循環風量は、720㎥前後です。
風量から見てもレンジフードの方が多いので
レンジフードがエアコンで冷やした空気を排出してしまうので
レンジフードを運転させているキッチンではエアコンが効かないのです。
断熱することは、外の空気温度と室内の空気温度に差を作ったものを維持するためです。
断熱と循環空調は相性がいいですが、断熱と換気は相性が悪くなります。
近年の新型コロナウイルスにより、換気をするように指示が出ています。
しかし寒い地域の建物は上記のように、断熱を高めて空気を循環させるため、換気は極力しない設計となっています。
ロスナイなど、排気する空気と給気する空気を熱交換する方法もあります。換気量を増やす場合、メリットが大きくなります。
冬のコールドドラフト現象や、床断熱不足による足元スウスウ感
一軒家などの最上階の夏場の熱気問題
まとめ
様々な問題を抱えたお客様との打ち合わせで、学ばせて頂けました。
結論は、何事もバランスが大切です。
対流と循環と給排気を用途と気候に合わせて調整することが大切です。
上記の集大成として開発した「蓄冷冷風機、高原の風」について下記の記事でチェックしてください。
終わり