前回の続きその3


3.外に熱を逃がさないようにする。→遮熱材、間取り


今回は暖房についてなので、暖房に関連することを考えます。

冬の遮熱対策は暖房機器によって大きく変わります。

遮熱はエアコンやファンヒータ、床暖房など温度の高くない熱源を使う

場合の影響は少ないです。

蓄熱暖房器や暖炉、FF式ストーブの場合に大きく影響します。


遮熱とは、放射熱を反射させ熱を逃がしにくくすることで

アルミや金属などの反射材を建物の壁や屋根の中や窓に入れ

遮熱します。


私は元々遮熱は夏の日射対策だとずっと思っていたのですが

いろんな家を調査し、調べてみると冬場の暖房にも大きく影響

することが分かってきました。

びっくりしたのは以前リフォームされた方で

アルミ箔にプチプチのついた遮熱材で家をくるまれて壁に断熱材を入れていない

ケースがありました。暖房は蓄熱暖房器のみ。

こちらの家で熱損失係数(Q値)の計算をすると、ものすごく悪い値になったので

私は暖房コストが相当かかると思っていたのですが

一般的な大きさで冬場でも暖房代が1万円位で済んでいました。

私が仕事をしている地域が名古屋を中心とした愛知岐阜三重の比較的温暖な地域なので

特に遮熱が暖房に与える影響が大きいと思いますが、

冬場の熱効率は熱伝導(断熱)だけではなく、放射熱も大きなウェイトを占めている

ことがよくわかりました。

なので単純に熱損失係数(Q値)のみで家の性能を評価するのはよくないです。

暖房機器が対流式なのか輻射式、放射式なのかで計算の仕方を変える必要が

あります。

現状「これ」というものがないので、一般的なグラスウールにも遮熱フィルムが付いている

ものもあるので隙間なく全面に貼り、遮熱した裏側には断熱層が来るようするようにする

ことが好ましいと思います。


光熱費の試算に盛り込めるデータ量がまだあるわけでもないので

これから光熱費の試算ができるようにしていきたい分野です。


断熱材の仕様による光熱費の違いは

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