水戸線のE501系を徹底的に見る④~編成・製造メーカー毎の差異~ | 1910番のどーでもいいブログ

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小学生のころ、“しょうじょう”をたくさんもらった作文のうでを生かしていきたいとおもいます。
あまり期待しないでくたさい。


『水戸線のE501系を徹底的に見る』懲りずに本編第4回目でございます。

前回まではコチラ。

導入回:序章
第1回:概要
第2回:209系との違い
第3回:E501系の特徴

今回は、製造メーカーや編成毎に異なる部分を見ていきたいと思います。

概要でも既に書きましたが、K751・K754編成が東急製、K752・K753編成が川重製です。

そして今回、TOMIXから発売されたものは川重製がプロトタイプとなっています。

東急製と川重製では、外見はほぼ同一に見えますが、そもそも構体の構造が異なっています。

東急車輛では、従来の鉄道車両の構造を基本としながらも、各構体を自動溶接して軽量化と低コストを実現。

一方の川崎重工業は、構体の構造を抜本的に見直し、プレス機を有効活用した「2シート工法」を開発しています。

どちらも大量生産された209系から実現したもので、鉄道会社がコストパフォーマンスを重視し、メーカーごとの差異をある程度認めたからこそ実現したものです。

その代わり、各車両の重量や寸法は両メーカー製のものとも同一となっています。

長々と能書きを並べてしまいましたが、目に見える部分にもメーカーごとの特徴が結構あるので、今回はそんなところを見ていきたいと思います。


まず、製造メーカーの特色が最も出ていると言っても過言ではない“妻面”です。

東急製は凹凸がなく屋根が僅かに張り出しています。

一方、川重製にはプレスビードがあり凸凹していて、屋根の張り出しはほとんどありません。

また、雨といの形状も各メーカーで異なっています。



凹凸がなく屋根が僅かに張り出している東急製


プレスビードがあり屋根の張り出しはほとんどない川重製


次に窓枠です。

窓ガラスはどちらも同じ大きさですが、東急製はガラスを外から取り付けているため固定用のビスが見えますが、川重製は室内側から取り付けているためビスはありません。

また、窓枠はどちらもアルミ製のはずですが、東急製は車体と窓枠の質感が異なって見え、ビスの存在感も相まって、窓枠がかなり強調して見えるのが特徴の一つです。



窓枠にビスが見え、車体との質感が異なって見える東急製


窓枠にビスが無く、車体との質感の違いに違和感がない川重製


これはトイレ設置に伴って埋められた窓部分も同じで、東急製は塞いだ板にビスが見え、川重製には何もありません。



窓を埋めた板にもビスが見える東急製


窓を埋めた板は文字通りただの板に見える川重製


続いて前面ステップの滑り止めです。

東急製は滑り止めが前照灯の下辺りまでしかありませんが、川重製はステップいっぱいに滑り止めがあります。



滑り止めが短い東急製


滑り止めがステップいっぱいにある川重製



最後に車内に入ります。

東急製は内装に化粧板とFRPを使い分けていますが、川重製は車内のほとんどがFRPで構成されています。
製造コストと材料コスト、どちらを取るかで各メーカーの考えが異なった結果でしょう。

中でもドア回りの処理の仕方に特徴がよく出ており、東急製は鴨居部分のみがFRP製で、川重製はドア回りすべてがFRP製です。

また、ドアコックの蓋の形状も両メーカーで違います。



鴨居部分が独立している東急製


鴨居部分が一体的に見える川重製


また、一番最初に製造されたK751編成だけの特徴として、ドア部分の床に滑り止めがありません。
これは現在もそのままになっています。

どこかで聞いたことのある話ですね。



ドア部分の床に滑り止めがないK751編成



いかがでしたでしょうか?

何もかも同じようにしか見えない最近の電車でも、製造メーカーによって結構違いがあるもんです。
むしろ、製造メーカーごとの差異をほとんど許容していなかった国鉄車両より特徴が豊かです。
その分、形式のバラエティーは豊かでは無くなりました…。

しかし、車内の違いなどはいつも乗っていても意外と気づかないものではないでしょうか。
そもそも誰も気にしてないか。


そして、次回はいよいよ最終回になります。

最後に台車や床下機器を見ていきたいと思います。
見やすいように普段より画像を大きめにする予定ですのであらかじめご了承ください。


では、今回はこの辺で…。


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