遡ること一ヶ月前、1910番と相棒の船長氏は、神妙な面持ちで土浦駅のびゅうプラザを訪れたのでした…。
そんな前降りはさておき、ありがとう「415系」の旅へ行ってきました。
いや、乗ってきました。
船長氏と共に、「ひたち号」にていわき駅に降り立ち、改札前で受付を済ませ、記念品と記念弁当を受け取ります。
前置きなんてありません。
記念品と記念弁当
再びホームへ降りると、415系は5番線に入線しています。
数ヵ月前まで当たり前だった光景が、今日で最後になります。
クハ411-1527以下8両編成
列車はK537+K540の8両編成で、どちらも平成生まれの編成です。
国鉄生まれの編成を期待していたんですが、少し残念…。
まぁそれはさておき、お面にはヘッドマークが付き、全面幕は「団体」となっていました。
側面も幕は「団体」で、サボは特に差してありませんでしたが、号車札が差し込まれていました。
号車指定なので当たり前と言えば当たり前なのですが、現役時代には見られなかった珍しい光景です。
上野方のクハ411-1630
指定された車両に入ると、社内には社員さんが撮影した四季折々の写真が掲出されています。
晩年は中吊り広告も少なく、寂しかった車内が今日は華やいでいます。
車内の様子
そしてフリースペースとなる1・8号車にはこんなお知らせが…。
初めてお目にかかります
そして、いよいよ出発セレモニーが始まります。
お決まり(?)の福島県警も登場
磐城高校吹奏楽部の演奏により、セレモニーが執り行われます。
例のゆるキャラも登場。
ただいまセレモニー中
いよいよ出発ですが、発車メロディーの代わりに、なんとクラシックの生演奏にてドアが閉まるという粋な計らい。
そして、いわき駅長の出発合図により、長い気笛を鳴らし、定刻通り発車です。
出発直後、進行方向左手にあるいわき運輸区の屋上では、横断幕が掲出され、職員さんたちが手を振っていて、
いわき運輸区
列車は徐々に速度を上げ、次の草野は結構な速度で通過。
MT54が唸ります。
そして、この旅唯一の停車駅、末続に到着。
紫陽花と415系の共演も今日で見納めです。
紫陽花ほとんど映ってません…
10分ほどの停車で列車は再び走り出し、いわきを出てからおよそ50分、終点の竜田に到着。
竜田到着
ハンドルを抜き取りエアーを勢いよく排出、火花を散らしABBが激しく動作、見慣れた光景、聞き慣れた音、全てがもう最後だと思うと、やっぱり寂しくなります。
ここでは、折り返しまで約30分の停車。
そして、イベント発生。
側面の幕が回されます。
「岩瀬」は最後のコマなので現役時代はなかなか見られませんでした
前面の幕も回されます。
なつかしの「普通」には感動
そしてあっとい間に発車時間。
震災の傷跡が未だ残る駅前の光景を目に焼き付け、いわきまで最後の客扱いです。
いよいよ最後です
竜田も定刻通りに発車。
復路も往路と同じく末続に10分ほど停車。
久ノ浜での運転停車を挟み、いよいよラストスパートです。
車内では、415系の生い立ちに関する放送が流れます。
この1500番台が登場したのは、インスタントカメラがブームになった頃だそうで。
そして今日、インスタントカメラを使っている人など誰もいません。
自分のなかではまだまだ新しい印象があったこの車両も、登場から早いもので30年ですか…。
今更ながらそんなことを考えてるうちに、無事終点のいわきに到着しました。
何故か前面幕が白地の無表示になっていましたが、最後は飾らずに普段通りということで。
幕が…
名残惜しくも、列車はすぐに回送列車となり、上っていってしまいました。
今はまだ多くの車両が高萩に留置されていますが、白電の時のように、あっという間に姿を消してしまうでしょう。
3月にも書いたと思いますが、415系1500番台はたくさん乗ったし、撮ったし、録ったし(盗ってはいません)、思い残すことはありません。
長くだらだらと思いを綴ってもしょうがないので、この辺で終わりにします。
最後に、あらためて「ありがとう」という言葉を贈ります。
あ、弁当は帰りの特急の車内で食べました。
いわきまで往復特急と、リッチな旅でした。
イチゴが4つでヨンイチゴ!
では、今日はこの辺で…。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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