「勝田の415系1500番台を徹底的に見る」第②回目です。
今回は車内を中心に見ていきたいと思います。
登場時期によるグループ分けについては、第①回目をご覧ください。
なおこの記事では、415系1500番台と一緒に活躍していた401・403・415系0~700番台については、『白電』で統一します。
また、写真は特記が無い限り、全て今年(2015年内)に撮影したものです。
ではでは…。
まず、車内はいたって普通のロングシートです。
床は茶色、壁はクリーム、ドアはステンレス無塗装、座席は赤色で、登場当時からほぼ変わりありません。
優先席付近の吊り手は黄色いものに交換されています。
第4グループ モハ414-1529 車内
唯一、クハ411-1600のトイレ前の座席だけは、レールと垂直方向に置かれています。
これは211系や719系のトイレ前でも同じ配置がされていますね。
トイレから出入りする人と目線が合わないようにする配慮で、このような配置になっていると思われます。
第4グループ クハ411-1631 トイレ前
ちなみに、この部分の優先席は手前側左右のロング部分ですが、一部の車両は奥の2人掛け部分が優先席になっている車両があるようです(実車は確認できていません)。
ここからは、グループによって違いが出てくる部分です。
まず、第1~3グループのモハの台車上部の床には、点検蓋があります。
第1グループ モハ415-1505 床点検蓋
そして、第4グループ以降の車両は点検蓋がありません。
第4グループ モハ414-1526 床点検蓋が無い
ちなみに、上写真はモハ414-1500のパンタグラフの真下なのですが、屋根上からの配管を通すスペースの関係で、妻部分が出っ張り、座席が1人分短くなっています。
そして逆にドア横には微妙なスペースが生まれています。
第4グループ モハ414-1526 パンタグラフ下部
妻面が出っ張り貫通扉が奥まって見え、座席とドアの間には若干スペースがある
座席裾の仕切りパイプの形状も、戸袋に干渉してしまう関係で違いがあります。
第4グループ モハ414-1529 パンタグラフ下部
左側と右側で座席裾の仕切りパイプの形状が異なる
続いて、上の写真でもわかるように、ドア部分の床には、黄色い滑り止めのマットが敷かれています。
ただ、トップナンバーの4両だけは、この黄色いマットが最後まで敷かれていませんでした。
この編成は現在JR九州に譲渡され活躍しています。
クハ411-1501(2007年3月撮影)
次に、天井を見てみましょう。
天井の中心には、屋根上のベンチレータからの空気取り入れ口が並びますが、横流ファン(通称・ラインデリア※)はありません。
※「ラインデリア」は三菱電機の商標なので、ここでは「横流ファン」で統一します。
第4グループ モハ414-1529 天井を見る
当時、同時期に製造された211系や205系では横流ファンが設置されたのに対し、415系1500番台には全車両設置されていません。
理由としては、白電と連結して運転していたことが挙げられます。
白電には横流ファンが初めから無いので、連結した際に白電の乗務員室から遠隔で制御が出来なくなってしまうからだと思われます。
続いて、車内放送用のスピーカーです。
第1グループでは、白電や115系など国鉄近郊型電車でよく見られた、天井から張り出した形状のものが、1両あたり2基設置されています。
ちなみに、このカバーを取ると、メガホンみたいな形のスピーカーが背中合わせに入っているらしいです。
第1グループ モハ415-1505 スピーカー
そして、第2グループ以降の車両は、空気取り入れ口の中にスピーカーが収納されています。
第4グループ モハ414-1529 空気取り入れ口の中にあるスピーカー
見辛いですが、右寄りの中に入っています
左に見えるハンドルは、ベンチレータの開閉ハンドルです
しかし、パンタグラフ周辺の屋根上には機器が沢山載っており、ベンチレータが設置されていません。
モハ414-1507
そして室内の方も、パンタグラフ下部は空気取り入れ口が無く、フラットになっています。
第4グループ モハ414-1529 パンタグラフ下部の天井
ではスピーカーはどこにあるのかというと、網棚付近の壁面に取り付けられています。
パンタグラフ下部の壁面に3個、千鳥に配置されています。
第4グループ モハ414-1529 パンタグラフ下部のスピーカーは壁面に付いている
ついで(?)に写っている網棚ですが、第3グループ以降の車両はパイプで作られていますが、第1グループでは文字通り金網となっています。
第1グループ モハ415-1505 網棚
最後に、乗務員室仕切りの窓の大きさです。
第1グループでは左・中央(貫通扉)・右とも同じ大きさですが…。
第1グループ クハ411-1505 乗務員室仕切り窓
第3グループ以降の車両は中央の貫通扉部分の窓の面積が大きく、展望がよくなっています。
第4グループ クハ411-1525 乗務員室仕切り窓
車内については、この辺でおしまいです。
実際には編成ごとにもっと細かい特徴もあるかもしれませんが、目で見てよくわかる部分は以上になります。
次回は、車体を屋根から下へ順に見ていきたいと思います。
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