男女が交互にタスキをつないで、6区間(男女各3区間)42.195㎞を駈けぬけるという、なんとも希有な国際駅伝がある。明日(11月23日)、千葉県総合スポーツセンター陸上競技場発着のコースでおこなわれる「2009国際千葉駅伝」である。


「千葉駅伝」なるものは1988年にはじまり、1989年をのぞいて毎年おこなわれ、今年で21回をかぞえる。第3回大会までは12月の第3日曜日におこなわれていたが、1992年の第4回大会からは現在の11月23日(勤労感謝の日)になった。


 2006年までは男子と女子、それそれ個別のレースが同日に同コースでおこなわれていた。現在のように男女混合で覇をあらそうかたちになったのは2007年からである。奇数区間を男性走者が、偶数区間を女性走者が走るという国際駅伝はほかには類がない。史上初の試みとしてスタートしている。

 国内では男女混合レースとしておこなわれていた駅伝の例はある。「環日本海新潟駅伝」なるもので、1992年から2004年までおこなわれたいた。


 さて、2009年国際千葉駅伝、オーダーが発表された。(http://www.inter-chibaekiden.jp/pdf/order.pdf )日本チームはつぎにかかげるとおりである。


▽JPN(日本ナショナルチーム)
1区 上野裕一郎(日清食品)
2区 小林祐梨子(豊田自動織機)
3区 竹澤 健介(ヱスビー食品)
4区 赤羽有紀子(ホクレン)
5区 佐藤 敦之(中国電力)
6区)中村友梨香(天満屋)


▽JUT(日本学生選抜)
1区 柏原 竜二(東洋大学)
2区 小島 一恵(立命館大学)
3区 矢澤 曜 (早稲田大学) 
4区 森 唯我 (佛教大学)
5区 石川 卓哉(明治大学)
6区 吉本ひかり(佛教大学)

▽CHIBA(千葉選抜)


1区 安西 秀幸(JALグランドサービス)
2区 那須川瑞穂(ユニバーサルエンターテイメント)
3区 山口 祥太(富士通)
4区 才上裕紀恵(積水化学)
5区 阿久津尚二(富士通)
6区 新谷 仁美(豊田自動織機)


 日本代表はずらりと並んだ選手名のみで判断すれば、現状として考えられるほぼベストの顔ぶれだといえる。文字通り日本のトップクラスの選手ばかりである。現在の体調や調子についてはよくわからないが、ともかく各選手が自分の持てる力を100%発揮すれば、優勝はまちがいなかろう。学生選抜も元気の良いメンバーがそろった。


 なかでも竹澤健介、小林祐梨子は日本を代表する長距離選手だが、二人が駅伝に登場するのは、今シーズンをみわたして、このレースだけになるだろう。竹澤のヱスビー食品は駅伝にエントリーがなく、小林は豊田自動織機に所属しているが、陸連から禁足令が出ているからである。


 竹澤健介、小林祐梨子……。若くて勢いのあるランナーである。現在の長距離界をみわたして、男女のナンバワンというべき二人をひと目チラと見るだけでも、国際千葉駅伝を観戦する価値がある。二区、三区に登場する彼、彼女は、おそらく二人ともトップに立って走っていることだろう。

 海外勢で手強いのはやはりケニアか。世界選手権男子マラソンを制したアベル・キルイ、北京五輪女子マラソン銀メダルのキャサリン・ヌデレバなど銘柄級の選手をそろえている。


 あとは北京五輪女子マラソン金メダルのコンスタンティナ・ディタのいるルーマニア、アテネ五輪男子マラソン覇者のステファノ・バルディニがいるイタリアや豪州などもいるが、優勝争いは日本とケニアになることはまちがいない。


 注目は三位争いである。ルーマニア、イタリア、豪州などにくわえて日本学生選抜がはげしくからんでくるだろう。世界唯一の男女混合駅伝、チャンピオンシップの大会ではないが、ユニークで観る駅伝としてもなかなかおもしろい展開になりそうである。(フジテレビ系 午後1時より)


▽公式サイト

http://www.inter-chibaekiden.jp/


▽フジテレビのサント

http://wwwz.fujitv.co.jp/sports/ekiden/chiba2009/index.html


▽日本代表プロフィール

http://wwwz.fujitv.co.jp/sports/ekiden/chiba2009/player_J.html