昨年は秋を通り越して一気に冬!みたいな感じでしたが、今年は春を通り越して一気に夏!なんてことになるのでしょうか?
と、前置きはほどほどに、前回は消防警戒区域のお話でしたが、その続きで火災警戒区域のお話です。
両方とも似たような響きで、テープ(ロープ)を張り、ここから中へ入ってはいけません的なものであるのは同じです。
でも、消防警戒区域は火災現場で消防吏員や消防団員が行える行為…で…す…が、一方の火災警戒区域は、その性格が前者とは異なります。
これは火災が発生していない状況が大前提。今、ココに火災が発生する可能性が大きく、大きな被害が出ると予想される場合にだけ行える権限なのです。
例えるなら、ガスの臭いが漂っているとの通報で消防隊が到着、コレは超ヤベーぞ、引火爆発したら大災害になっちまう…と判断した場合に、テープ(ロープ)を張って、区域内への出入りを禁止、そして区域外へ退去させる、更には区域内での火の使用を禁止させることができちゃうのです。
火災警戒区域の設定は消防法第23条の2に明記され、同区域を設定できる者は消防署長(若しくは消防長=警察でいう県警本部長)と定められています。その理由は、火災警戒区域は火災が起こっていない現場から退去を命じたり、火の使用を禁止するなど、憲法で保障されている基本的人権を無視する行為ですから、消防人として経験値や豊富な知識が必要とされる者にのみ与えられる権限で、誰でも行えるものではないから…と…言いたいところですが、署長から委任を受けた消防隊員、消防団員であればオッケー、つまり実際には消防警戒区域の設定者と同様、署長でなくとも権限を行使できるという訳です(笑)
そりゃそうでしょ、119通報で現場に出向くのは署長ではなく消防隊員です。その消防隊員が「やべ~、超ガス臭ぇじゃん!」と思っても、直ぐに市民を避難させたり、火を使わないで!と言えないなんてあり得ません。ですからそれを見越して事前に署長からこの権限を委任されているという訳です。
消防警戒区域と火災警戒区域は、消防職員の昇任(昇級)試験では絶対におさえるポイント。問題として出し易いし、まぁ、間違える人はあまりいないサービス問題かな。
繰り返しますが、火災警戒区域の設定は安易に行えません。因みに僕が隊長でこの権限を行使したことは未だなし(隊員としては経験済みですよぉ)。
参考として、激ヤバの火災警戒区域内では拡声器や無線機の使用もアウトなんですよ。電池を含め電気の力を必要とする電子機器のわずかな火花が引火爆発の誘因ともなるからです。
今月も大隊長となる日がありますが、火災警戒区域を設定するような現場がない事を祈って…また次回 (^_^)/~
オマケの追記)
火災警戒区域の設定に従わない者には、罰金や拘留などの罰則(消防法第44条)もありますよ〜

