消防署では応急手当の講習指導を行っています。


とくに真夏を前にした6月以降、小中学校からプール事故などを想定した応急手当指導(1時間程)の依頼が、凄まじい勢いで寄せられます。もちろん、プールの時期に限らず、随時応急手当の指導は行ってますので遠慮なく申し付け下さい。


前記した応急手当の指導とは別に、3時間にわたる応急手当講習もあります。これを普通救命講習と呼び、受講者は修了証なるカードを受取ることができます。


僕んとこの消防では、大きな消防署が4つありまして、毎月第二日曜日、持ち回りで応急手当講習会と称した普通救命講習を行っています。そして、昨日(日曜日)の午前中、まさにその講習会を実施したばかりで、心肺蘇生法やAED(電気ショック)の使用法などを指導してきました。


が、


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ここで、応急手当指導に於いて、非常に不都合なニュースが飛び込んできました。


既に全国ニュースで流れているので、敢えて内容を黒塗りしませんが、応急手当を指導するうえで、やりにくい状況となってしまいました。


記事によると、先に到着した消防隊が心肺停止の高齢男性にAEDを使用。が、こともあろうか子供用のAEDを使用してしまったとのこと。AEDはパッドと呼ばれるシールを身体の前面二箇所に貼り付け、心臓の状態を分析し、必要と判断した場合に電気ショックを与えるものです。(参照=ブログNo.350 AEDがあれば…)


AEDパッドには大人用(成人用)と子供用(未就学児)があって、AED使用の基本的事項のひとつに大人に子供用パッドを使ってはいけないというのがあります。子供用パッドは大きさも小さく、通電量も抑えられるため、大人には効果がないとされ、応急手当指導でも子供用のAEDパッドは大人に使わないで…と指導しています。因みに子供には、子供用パッドがない場合に限り、大人用を使ってもよいとされています。


大人に効果がないとされていた子供用パッド…ところが、ところがですよ、記事をみると2回電気ショックを行った結果、なんと心拍再開(゚д゚)!


これには僕もビックリ、大人には使っていけないと言われていた子供用のAEDパッドで結果が出てしまったから…と、言うことで、昨日の講習会でもこの件を伝えましたが、これはあくまで運良く、たまたま心拍再開となっただけであって、本来、そうならない可能性が極めて大きいので、大人には大人用パッドを使って下さいと念押しするしかありません(苦笑)



それにしても最初に接触した消防隊がどうして子供用を貼ってしまったのか…デザインも大きさも違うし、通常、子供用パッドは奥に収納されてるはずだし…それに降着の救急隊もなぜ直ぐに気付かなかったのか…ま、これ以上は突っ込まないようにして、とにかく言えること↓↓↓


大人=大人用パッド


子供=子供用パッド

   (子供用がない場合のみ大人用可)


これをしっかり守って下さい、AEDのおかけで救えた命はたくさんあります。


ではまた次回、救える命を救えた命にしないため、for you…💕