◆大前研一さん流石によく見ています!
<文中より>安倍政権に評価に値するような功績はない。
安倍首相は旧民主党政権を「悪夢」と形容したが、長いだけで何も功績がない安倍政権こそ後年、悪夢だったと言われるのではないか。
*ワースト第1位は、間違いなくアベノミクスだ。異次元金融緩和を始めたが、達成できないまま6年が過ぎた。3本の矢はすべて的を外れ、今後はその後遺症に苦しむことになる。
*第2位は外交政策全般だ。当初、安倍首相は「戦後レジームからの脱却」を唱えたが、それを警戒したアメリカ政府に冷遇され、180度変節してアメリカ従属に戻ってしまった。
また、北朝鮮による日本人拉致問題は全く進展していない。安倍首相は真剣に取り組んでいるかのように見せているが、実際はトランプ大統領に金正恩朝鮮労働党委員長への伝言を頼んでいるだけで、安倍政権には事態を打開する手立てが何もない。
ロシアとの北方領土返還交渉も完全にロシアペースとなり、日本は手詰まり状態だ。安倍首相はプーチン大統領と25回も会談していながら、何の成果も出せていないのである。
中国との関係では看過できないミステークがある。中国の「一帯一路構想」に条件付きで協力していく、とした発言だ。
この期に及んで中国に媚を売るというのは、あまりに節操がなくてみっともない。
さらに、お隣の韓国との関係は、もはや修復のしようがないほど悪化した。つまり安倍外交は、すべて“空振り”なのである。
*第3位は「働き方改革」だ。すでに指摘したように、「時間外労働の上限規制」「年次有給休暇の取得義務化」「同一労働同一賃金」という働き方改革は、完全にポイントがずれている。
*要するに安倍政権は、国益と国民生活は二の次、三の次。まず選挙対策ありきで人気取りの場当たり的な政策を乱発し、税金の浪費で延命しているだけなのだ。こんな政権が、まだ3年以上も続いたらたまらない。次の選挙で国民の側から引導を渡すべきである。