▼以前、戦争が起こることを望む若者が増えていることが話題になりました。これら戦争願望がある若者は決して右傾化した思想を持っているのではなく、むしろ戦争によって日本社会が崩壊することを望んでいたと言われています。かれらは無職、ニート、非正規雇用という社会的な地位にあり、いまの日本社会の構造では努力だけでその立場から逃げ出すことは不可能だと気がついていた。ならば、いっそのこと戦争によって日本社会を崩壊させてしまえといった極端な思考へと流れていったのだと思います。▼「大阪市役所を潰してしまえ」「既得権益者は葬り去れ」といった考えを持つ市民たち。 おそらく破壊のあとに新しいクリーンな世界が待っていると思っているのでしょうが、私には戦争を望む若者と根っ子は同じように思えてなりません。そもそも現実の大阪市役所や既得権益者と呼ばれる組織、団体、個人がそれら賛成派の人たちに悪影響を直接与えた例は皆無とは言わないまでも全体としては少ないでしょう。それでも「潰してしまえ」と願うのは心のどこかに破壊願望があり、戦争を望む若者と同様に現状の社会に何らかの不満があるのかもしれません。橋下徹という"破壊神"が崇め奉られるー。いまの日本が抱えるいびつな社会構造こそが問題であり、そこにメスを入れるべきだと考えます。