こう見えても小生、将棋には五月蝿い。自慢だけど、小学生のときは負けたことがない。
デパートで催した将棋大会に辻斬りで出場し、上級生相手に具の寝もだせなくした。
はっきりと言えるのだが負けた思いでがない。
大人になっても、喫茶店のマスターやら、将棋の常連相手に戦い勝ってきた。
そんな将棋、何の役に立つか?
学生地代、将棋のおかげで命拾いした。
あるとき、早朝、繁華街の新宿で一晩過ごし、車で帰ろうとした矢先、助手席に居た友人が事もあろうに前に居た四人組の右翼にイチャモンつけたからたまったもんじゃない。
すぐに、『おい!今何チュッた!?』
当然だが、すぐに車を発進!
着いてくるローレル2000cc
こちらはサニー1600.敵う訳はない。
だが、何故か頭の中は至ってクールだった。
気は動転しているはずなのに!?
常に道を頭に描き先を読んでいた。
この先は行き止まり、ここは交番がある。
だの、冷静に判断していた。もしも、まかり間違い行き止まりの道を選んだりしてたらと思うとゾっとする。
今、こうして居られたかも疑問だ。
車を飛ばしながら、ふとあることに気がついた。
そうだ、いつもの習慣で、ウィンカーでわざわざ後方にいる相手に自分が今からどちらに向かうかご丁寧に知らせていたのだ。
思えばこれほどの滑稽はないだろう。
だが、しかし、将棋をやっていたせいで、至って、クールにその状況を把握出来ていた。
そして、なんと頭は、それを利用し、逆に煙に巻く作戦まで企てていた。
次の交差点で、逆を行こう。
そう、ウィンカーを右に出し、右に行くと見せ掛け、接近したところで急バンドルを切って左へ曲がった!( ̄□ ̄;)!!
そう、逆をついた。
ローレルは、まんまと術中に嵌まり、右へ
難なく巻くことができ、そのときには余裕で小道に入り、笑みさえ浮かべていた。
後で染々納得したのだが、これぞ将棋の力以外にはないと確信した。
冷静な判断、先を読む力、プロではないにしても、素人の将棋の活用例かもしれない。