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学校教育を科学する

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意見締切 6月14日
 
「高校生のための学びの基礎診断(仮称)」実施方針
→高等学校教育の質の確保・向上のため,高校生の基礎学力の定着に向けたPDCAサイク
ル構築に向けた施策として,国が示した一定の要件に即して民間の試験等を認定するスキ
ームを創設し,基礎学力の定着度合いについて公的な質保証がなされた多様な測定ツール
の開発を促し,高等学校における活用を通じて,指導の工夫・充実,PDCAサイクルの取組
を促進することとする。

 

「大学入学共通テスト(仮称)」実施方針

名称:

大学入試センター試験に代わるテストの名称は、「大学入学共通テスト(仮称)」(以下「共通テスト」という。)とする。

目的:

高等学校段階における基礎的な学習の達成の程度を判定し、大学教育を受けるために必要な能力について把握することを目的とする。このため、各教科・科目の特質に応じ、知識・技能を十分有しているかの評価も行いつつ、思考力・判断力・表現力を中心に評価を行うものとする。

実施主体: 大学入試センター

実施時期: 平成32年度(平成33年度入学者選抜)

現行センター試験との主な相違点:

・「国語」、「数学Ⅰ・数学A」については、マークシート式問題に加え、記述式問題を出題する。 

(次期学習指導要領に基づく平成36年度以降、地理歴史・公民分野や理科分野等でも記述式問題を導入する方向で検討)

・現に民間事業者等により広く実施され、一定の評価が定着している資格・検定試験を活用する。、その試験結果及びCEFR(外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ共通参照枠。)の段階別成績表示を要請のあった大学に提供する。
 
公募HP
 
私見
 当初は、新センター試験の実施方針がかなり高い目標を掲げており、そもそも実施体制を整えることができるのか疑問があったが、現実とのすり合わせの結果、現実的な方針に落ち着いたことがうかがえる。しかしながら、現実の教育現場では中位層以下の学力低下が著しいことを把握できていない気がしてならない。分数の計算すら満足に出来ない高校生がほとんどであり、小学校の教科書レベルで分数の計算の意味が分かっている生徒はまずいない。基礎的な学力がない生徒に思考力を求めるのはやめるべきだ。無理矢理思考させた所で、非現実的・非社会的な思考しかできない。

思考力を養いたいのは山々である。しかしその土台となる基礎的な学力を養うための、教育環境を国は整備できているとは思わない。今の世論の中ではクレームが怖くて、現場の教員は宿題をきちんとやってこない児童を叱りつけることすらできないのだ。しかし、優しく諭されたから嫌な勉強を進んでやる児童なんて、現実にどれだけいるのだろうか。また、難関大学に入学できるレベルまで勉強しないと将来報われない可能性が大いにある社会構造も問題である。それでは中位層以下の子やその保護者も、嫌な勉強をしたくない・させたくないということになる。

ゴールポストを高くすれば、ボールを高く上げられるという考え方は、簡単に実行できてとても魅力的だ。ではなぜゴールポストが今の高さなのか?昔の人が馬鹿だったから?その考え方は傲慢だろう。

意見締切:2月28日

 
・学校いじめ防止基本方針を定める意義
・アンケート,いじめの通報,情報共有,適切な対処等のあり 力向上を図る取組や,いじめの早期発見・いじめへの対処に関する 方についてのマニュアル
・いじめの有無やその多寡で点検を行う。 のみを評価するのではなく,問題を隠さず,その実態把握や対応,日常の児童生徒理解,未然防止が促され,児童生徒や地域の状況を十分踏まえて目標を立て,早期発見,いじめが発生した際の迅速かつ適切な情報共有や組織的な取組状況や達成状況を評価し,評価結果を踏まえた対応等が評価されること。
 
 
私見
 以前から、いじめが発生すること自体が人事査定されることがいじめ隠蔽に繋がることの主要因であって大きな問題と考えていた。今回その点が改善されたが、結局の所いじめの有無や多寡も評価の対象であることに変わりはない。それであれば、出世したい教員はいじめはなかったと報告する強い動機が生まれてしまう。
いじめは自然現象と捉え、有無とその多寡を評価対象にするのは思い切って止めないと、隠蔽体質は全く変わらないだろう。評価対象にしなくなったとしても、隠蔽体質は残るだろう。その対応を間違えれば減点対象になるのだから。一生残る火傷をする危険を冒して、火中の栗を拾う行為、しかもそれが組織からはプラス評価されない中で、それを教員に期待するような現実離れした施策は是正するべきではないか。
意見締切 3月5日
 
「今後の教育政策に関する基本的な方針」
1.夢と自信を持ち、可能性に挑戦するために必要となる力を育成する 
2.社会の持続的な発展を牽引するための多様な力を育成する 
3.生涯学び、活躍できる環境を整える 
4.誰もが社会の担い手となるための学びのセーフティネットを構築する 
5.教育政策推進のための基盤を整備する
 
 
私見
 現場では少子化による受験競争の形骸化を背景として、教育格差問題は目に見えて深刻になっている。セーフティネットの中で挙げられているが、具体的な対策もなく位置付けが軽い。上位層に焦点が合った基本計画となっている。
しかしながら、深刻な少子化の中ではむしろ中位と下位に目を向けた教育政策によって、底上げすることこそが重要である。