意見締切 6月25日
教職課程コアカリキュラムは、教育職員免許法及び同施行規則に基づき全国すべての大学の教職課程で共通的に修得すべき資質能力を示すものである。
各大学においては、教職課程コアカリキュラムの定める内容を学生に修得させたうえで、これに加えて、地域や学校現場のニーズに対応した教育内容や、大学の自主性や独自性を発揮した教育内容を修得させることが当然である。したがって、教職課程コアカリキュラムは地域や学校現場のニーズや大学の自主性や独自性が教職課程に反映されることを阻害するものではなく、むしろ、それらを尊重した上で、各大学が責任をもって教員養成に取り組み教師を育成する仕組みを構築することで教職課程全体の質保証を目指すものである。
公募HP
私見
コアカリキュラムとは、核coreとなる課程とそれに関連する周辺課程が同心円的に編成されたカリキュラムの全体,ないし中心課程のこと。アメリカのカリキュラム改造運動における経験主義教育理論に基づいた教育課程の統合理論として生まれ、日本にも導入された。
この方法論が徹底されれば良いが、中途半端な形で導入されても評価基準などで余計な混乱を招くだけであろう。単純化した例を挙げると、計算力より考える力をコアとしたとする。しかし、マスコミを旗頭に世論が計算力低下を理由に学校教育批判が始まったらどう対応するのだろうか。文部科学省は極力弁明するだろうが、世間の信頼は薄い。日本政府は世論に迎合する可能性が高い。つまり、一般社会からコアカリキュラムの重要性とその内容に対する理解と協力が必要なはずだ。しかしながら日本文化の特性から言って、このようなコアを他のことに優先させるような西欧的思想は理解を得るのが根本的に難しいだろう。そういった根本的な問題への解決努力がなされているようには見えない。