内山悟志「新しいDX戦略」を読んで③ | 昔のテレビ番組や日商簿記1級などの雑記

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昔のテレビ番組が大好きな、日商簿記1級浪人生の映像所有者の雑記です。

【書名】未来ビジネス図解 新しいDX戦略

【著者】内山悟志

【発行日】2021年7月1日
【出版社等】発行:エムディエヌコーポレーション

 

【学んだ所】

クラウド:クラウド・コンピューティングの略コンピュータの利用形態の1つで、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータ(サーバ)が提供する機能やサービスを、利用者がネットワーク経由で手元のパソコンやスマートフォンで使う利用形態のこと。

モバイル:「携帯できる」、「移動できるという意味で、スマートフォンやノートパソコンなどの持ち運べる情報機器をモバイルデバイスそれらを使った利用形態をモバイル・コンピューティングという。

ビッグデータ一般的なデータ管理システムや処理ソフトウェアで扱うことが困難なほど巨大で複雑なデータの集合を表す。容量の大きさだけでなく、多様性(文字・数値だけでなく、画像やセンサーで取得する非構造データが含まれるなど)や取得頻度の高さなどもその特性。

APIアプリケーションインターフェースの略で、ソフトウェア同士が互いに情報をやり取りするのに使用するインターフェースの仕様のこと。これを外部に向けて公開することにより、複数のソフトウェア間でサービスを連携し合うことができる。

3D技術:3Dは3次元のを意味し、物体構造などのモデリング、立体視などに用いられる技術3Dプリンターや3Dスキャナーなど機器によって実現するものや、3D映像や3Dモデリングなどソフトウェアによって疑似的に実現するものもある。

AIの実現には大きく2つのアプローチが存在している。

  1. 生物の脳の仕組みを模し、それを人工的に再現することで知能を実現しようとするもの
  2. 知的な行為を脳とは別の方法によって実現しようとするもの

AIを構成する要素文章、会話、心拍数、写真画像、カメラ映像、機械の稼働状況、温度・湿度といった情報は、人間の目や耳のように外部からインプットされる。文字や数値データはそのままインプットされるが、会話や写真画像は音声認識、自然言語処理、画像認識などの技術によってデジタルに変換されて認知される。そのデータが人間の頭脳に相当するアルゴリズムに引き渡され、検索、計算、統計などの手続きによって分類、予測、最適化という処理結果を導き出すその結果によって人間では手や足の行動が促されるように、可視化、推奨、制御といった形で、人やモノやほかのシステムにアウトプットを返す。⇒たとえば、AIスピーカーであれば、人が発する「80年代の曲をかけて」などという声を、音声認識によって文字データに変換し、検索というアルゴリズムで曲名をリストアップし、音楽プレイヤーに再生の指令を出すような行動を促す、という具合に処理される。

AIにはいくつかのレベルがある

  • レベル1厳密にはAIと呼べないものの、AI搭載と紹介されている家電製品などが含まれている。単純な制御アルゴリズムを持ったプログラムが組み込まれており、室内温度や日射量の変化に応じて自動で温度・湿度を調整するエアコンなどのようにプログラムに組み込まれた限定的な動作を行うもの。
  • レベル2人間が持っている知識を事前にプログラムに取り込むことで、それに応じた多彩な動作を行えるもの。⇒掃除ロボットや簡単な質問に答えるボット(チャットボット)などが該当する。ただし、学習することはできないため、事前にプログラムで入力されたアルゴリズムによって動作が決定される。
  • レベル3機械が学習することで対応する動作を増やしていくことができる。⇒主に機械学習の技術を用いており大量のデータを与えることでルールとパターンを学習していく。ただし、データは人間が準備して与えなくてはならない。例としては検索エンジンがある。インターネットの大量のテキストデータを学習し、最適と思われる検索結果を上位に表示させている。
  • レベル4学習に必要なルールとパターンもデータとして自ら学習をくり返していくことで、より多くの対応パターンを持つことができるもの。深層学習(ディープラーニング)を用いたものが多く、たとえば、猫の特徴や犬の特徴など、動物の特徴を人間が教え込まなくても、動物の画像を大量に学習させれば、コンピュータが特徴を抽出して区別できるようになる

IoT:「モノのインターネットとも呼ばれている。さまざまなモノが、インターネットなどのネットワークを通じてサーバやクラウドに接続されて相互に情報交換をする仕組み。⇒IoTは、特定の技術や製品を指すのではなく、あらゆるモノがインターネットに接続されることによって実現される世界と、それを実現する仕組みを示す概念を指した言葉

IoTが実現する3つの段階の価値

  1. 監視・可視化モノの所在場所・移動、稼働・利用状況、正常かつ異常かの情報などがわかる。⇒この段階では、通信はモノからインターネットへの一方通行でかまわない
  2. 制御・自動化モノを無人で運転したり稼働させたりする良い状態を保持する異常があれば修復するといったことができるようになる。この場合、モノとインターネットの間には双方向の通信が必要となる。それによって、地理的制約や物理的限界を取り払い圧倒的なコスト削減や、手間を取られていた作業の大幅な排除を実現する。
  3. 最適化・自律化自律的に判断して行動する、最適な状態に自立改善する、事前に予知してアドバイスする、といったことを可能にする。双方向の通信に加えて、データの蓄積や分析が必要となる。

IoTの価値は、あらゆるモノがインターネットにつながることで物理的な具象や現象をデジタルデータ化して捕捉することができ、さらにそうして得たデータを分析するなどして人やモノにフィードバックできることにある。

ブロックチェーンネットワークに接続した複数のコンピュータによりデータを共有することで高いデータの耐改ざん性・透明性を実現する仕組み。⇒一定期間の取引データをブロック単位にまとめコンピュータ同士で検証し合いながら正しい記録をチェーン(鎖)のようにつないで蓄積する仕組みであることから、ブロックチェーンと呼ばれている。

どのような課題を解決するのかどのような価値を創出するのかが重要なのであって、最先端のテクノロジーを使うことは必須ではない。

デジタルの世界では迅速にスタートすることも重要だが、それと同様に、スタートしたあとに柔軟に軌道修正をかけたりうまくいかない場合は早期に止める決断をしたりすることも重要リスクを取って新しいことにチャレンジするためには、失敗を許容することも重要

DXの推進において有効な考え方としてリーンスタートアップと、その具体的な実現方法としてPoCがある。

  • リーンスタートアップ:「リーン(Lean)は無駄がない」、「効率的なという意味で、スタートアップ(Startup)は起ち上げという意味新サービスや新規ビジネスを立ち上げ、成長させる過程における非合理性を徹底的に排除する方法を体系化したもの。コストをかけずに試作品や必要最小限の商品・サービスを作り、それをいち早くリリースし、顧客の反応を見て反映するというサイクルを短期間にくり返すことで、事業化の初期段階に見られがちな過剰な投資や大幅な手戻りといったムダを抑制するという考え方。このサイクルにおいて、製品やサービスを評価し、アイデアやコンセプトの実効性を計測する際にPoCを実施する。
  • PoCコンセプト実証のことで、新たな概念やアイデアの実現可能性を示すために簡単かつ不完全な実現化を行うこと。実装された仕組みを実際に利用してみて、顧客の視点で、その有効性、有益性、魅力度などを検証する。