身体図式と機能回復特化型栄養補給 | リハビリ茶屋

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理学療法士/抗加齢指導士のエイジング情報

前回に引き続き、またも私見的内容です!




自分の身体を動かしていく際に、自らの身体を認知している必要がありますが、その認知は意識に上るものもあれば、無自覚に成立しているモノもあるようです。



身体イメージ(Body Image)とは明確に意識に上り、身体の形状(Body Shape)など思い描くことのできる世界・環境中心の空間座標となりますが、


身体図式(Body Schema)は意識に上ることなく運動を制御するもので、身体中心の空間座標となります。

例えば自転車や車を運転する際に、ヒトはそれらを自らの一部のように扱うことができます。これは、身体図式(身体の座標)を瞬時に切り替えていくことでもあり、ヒトの脳はそれほどに柔軟であると言えます。


jitensya

こういった能力は経験に基づきます。





身体図式を基準(参照の枠)として、筋や関節の位置関係を規定していくため、姿勢や運動の制御には身体図式が不可欠と言われています。


そのため、麻痺や、筋を始めとした組織の萎縮あると、どうしても筋収縮パターンが固定化してしまい、その感覚運動経験を元に規定される図式(身体の枠組み)は望ましくないマップ(参照枠)となってしまいます。





療法士という職種の挑戦すべきところは、こういう小難しいコトを現場で手技へと落とし込んで実践していくことであり、

そして療法士が「栄養」を扱う理由としては、あくまでも「姿勢と動き」の専門職としてその構築のために必要な栄養管理や補充であることに帰結したいと、個人的には思っています。




生命保持や「動く」「生活する」ためには、何より低栄養を是正するカロリー充足が最低条件であることを前提に、運動機能の改善の根源となる身体図式の再構成につながる栄養補充戦略が、あると思っています。(私見です)


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そろそろ、食品にも機能性の表示が可能になる動きが出てきています。
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「運動するための体作りには栄養のバランスを」という対象と栄養管理がボヤっとしたものではなく、

「低栄養患者に対するリハ栄養的戦略」といった医療チームでないとできないものでもなく、


カロリーは摂れているようで栄養不足(生理機能を調節する微量栄養素不足)は明らかに存在し、その数は増大していることを認め、前倒しで予防医学的実践を現場で行わないといけないと感じます。

日本人の疾患は、今後ますます街に氾濫する歪んだ食品の常用により起こりうる細胞の不具合から始まると思うだけに、要注意です。




制度や仕組みが地域やヒトの身体を作るのではなく、現場で提供する専門職により作られる。

専門職としてどんな感性で何を学び、地域に還元するか。


考えて進みたいと思います。




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