リハビリ栄養研究会でお知り合いになれた管理栄養士・福島芳子さんの計らいで、
金谷節子先生(⇒金谷栄養研究所HP )とお会いすることが出来ました。
栄養を勉強してたら必ず目にするこの先生の名前。
私などが昼食をご一緒していいのかいな、…でも顔見知りの福島さんも一緒だし、と程よい緊張のまま私のウリでもある突っ走るイキオイで、時間を共有させていただきました。
金谷節子先生と言うと、抗酸化に関してずっと研究されてきたお方。
抗酸化というとアンチエイジング分野でも必ずトピックになる項目なので、日本抗加齢医学会の教授陣ともつながりが非常に強い、浜松大学の健康栄養学科の先生です。
嚥下食の検討からホスピスでの栄養管理、日本女子バレーボールチームの栄養管理、
最近は放射能に対する栄養に関して、最先端の研究をなさっています。
先生が抗酸化の観点からの栄養をどういう想いで研究されてきたか、
また、医学とは異なる「家政分野」から派生した「栄養学」がどのような苦労を重ねて今の医学に位置されてきたか、
そして今後栄養士はどうしていくべきか…。などなど、
先生のお話からNutrition Spiritsを(あくまでも一部でしょうが)垣間見させていただきました。
「食す」ということは、環境や人的、そして時間的な構成要素が全て巧みに絡み合って、美味しいを感じ細胞に届き栄養となり、血となり肉となること、
最近研究が盛んなサプリメントや機能性食品・栄養素の根源は、地球上の自然界にもともと存在していた食物であることを考えると、あくまでもヒトは自然の一部であるということ、
病気や障害を患ってもそれらは決して捨てきれるものではないこと、故にそれを職業人として支援すること。
そんなことを、先生自身が患者になった時期の経験を踏まえて、お聞きしました。
私としては本や学会からの情報で頭ではナントナク納得していたことでしたが、
ホスピスで永い間仕事されてきた方から発せられる言葉だからこそ、身体に沁みわたる感覚を覚えました。
「私たちは後ろを見ません。前しか見ていません。」と笑いながら仰っていた言葉が印象でした。
また一つ、自分の道筋と、障害という見えない壁に闘う活力と、
そして身体を扱う職人としての哲学を見つけられたような気がします。
さぁ前へ、もうひとつ前へ進みましょう。
Masa