ICUは独特の空間でした。
寝ても覚めても機材等の音が鳴り響いています。
そして忙しそうに駆け回る看護師さんたち。
数日は怖い夢が続いていました。
天井一面にお化けのような顔がたくさんあり、みんな私に向かって手を伸ばしてくるんです。
私は「キャー」と叫んで目を覚ましますが実際は叫んではいないようです。
寝るのも怖くなり30分置きに目を覚まし朝を迎える事もありました。
寝返りがうてないため、背中とお尻が圧迫されて蒸れてしまいます。
1度点滴で使用した抗生剤が合わなかったらしく薬疹が出てしまい、咳が出たり
とにかく痒くて痒くてたまらなかったです。
私はオムツ被れかと思っていましたが採血で炎症反応が高かったらしく先生3人が駆け付け
何事かと思いました。
薬疹が出た太もも
体は順調に回復には向かっているのですが、とにかく炎症反応が上がってしまうことが入院中
ずっと怖かったです。
感染症リスクがとにかく高くしばらく熱も続いていました。
本来、命を優先するために膝上から切断を選択する医師も多いようです。
しかし、こちらでは外傷再建という専門の医師が在中していたため、私の年齢から今後
義足歩行することを考え、なるべく脚を残してあげたい。と言ってくれました。
(義足歩行で膝があるのとないのでは全然違います。後程ブログあげます。)
私の回復も順調だったため、手術の回数は多くはなりますが、今後のことを考えてくださった
先生のおかげで今の私があります。
とても信頼できる先生だったため、”先生に任せていれば大丈夫!!”と私はもちろん家族たちも安心していました。
左脚は全て残っていましたが、毎日看護師さんが爪を押して「感覚ある?」と聞かれていました。
感覚は全くなかったので左脚も切断になるというのはわかっていました。
先生からも切断になると聞いていたと思いますが、「なるべく長く脚を残したい」って言葉だけよく覚えています。
その時は”長く残したい”意味がわかりませんでしたが、今はその意味がわかるからこそ感謝しかありません。
左脚切断
ICU後半はだいぶ体も元気になってきて、看護師さんたちともお話しできるようになりました。
当時、私の爪にはネイルアートがしてあり爪の色が見えなかったため、看護師さんと一緒に削っていました。
最後のフットネイル
そんなことに時間を取らせてしまい申し訳ないと思いましたが、とても印象に残ってる場面ではあります。
ICUでの入院生活は短い時間でしたが、優しい看護師さんたちのおかげで次へ進めました。
感謝のみです。
最後までお読みいただきありがとうございます。