夏前に妻と息子と3人で今後のスケジュールについて検討しました。

まず、夏期講習は行かないことになりました。
 

今まで塾はおろか、自宅で勉強するという習慣すらない息子が、いきなり夏期講習で長時間の勉強をさせられたら、きっと受験も勉強もすべてが嫌になってしまうだろうと思ったからです。(本人も「自信がない」と言ってました)
 

また、私(教えるのが好き)が「家庭教師スタイル」で、本人のペースに合わせて教えながら、彼の得意分野・苦手分野をリサーチしていった方が、今後の作戦も立てやすくなると考えました。そしてもちろん、「お金の節約になる」のも大きな理由です。

私たちは自営業で、比較的、時間のやりくりが可能だったので、妻の全面協力を得て、私が午前中に約3時間、午後に約2時間、国数英3教科の勉強を見ることにしました。(私の仕事を時給換算すると、正直、お金の節約になったかどうかは微妙なところですが私自身は楽しく教えられたので満足しています)

 

都立は受けず、推薦も狙わないので、内申は一切気にせず、理社も捨て、とにかく3教科だけに集中して勉強する作戦です。

息子は、大きな目標に挑むためにはそれ相応の努力が必要だと理解はしているものの、「一日5時間は塾と同じじゃない?」とビビっていましたが、「この5時間以外は、ゲームでも何でもして良いから」と提案し、納得してもらいました。(厳密には、夜に間違えた問題の直しだけはやるよう伝えました)

その提案がちょうど良かったからかは分かりませんが、少なくとも決められた時間は真面目に取り組んでくれました。

私は日頃から「答えを間違えても落ち込むことはない。むしろ、試験当日に出る前に今、間違うことで覚えられたんだからラッキーなんだよ!」と繰り返し息子に伝えていたのですが、それでも、解けない問題が続くと、私の予想以上に息子のモチベーションがみるみる下がっていきました。意外とケロッとしているタイプだと思っていたので、そこは誤算でした。

そこで、敢えて簡単な問題だけピックアップして解かせて自身を回復させたり、時間割を得意な教科を先にして勢いを付けたり、といった工夫をしてみました。こういった融通が利くのが「個別指導」の大きなメリットですね。

夏休み前半のカリキュラムは、次のようにしました。

  • 中1~2の英数の基本的な内容を復習し、理解の怪しいところをつぶす。
  • 英数の中3の範囲をすべて終わらせる(基本的なレベルまで)。
  • 国語は、簡単な長文問題に慣れ、難関レベルの漢字と語彙を少しずつ暗記する。

※実際に使った問題集などは後で書きたいと思っています。

ちなみに息子の成績は主要五科目平均するとオール4くらいです。実力的には、この時点で、MARCH附属には及ばないが、中堅私立ぐらいならなんとかなるかな、という感じです。

息子の場合、英語は、たしかにそこそこ問題は解けるのですが、例えば、「他動詞」の意味、「副詞」と「形容詞」の違い、「修飾語」の役割、といった文法の最も根本的なところが曖昧だったので(意外と学校ではこういう細かいところはじっくりやらないことが多い)、後々一人で勉強するときのためにも、そのあたりをしっかり理解させることに注力しました。

数学は本人が好きなこともあり、比較的よくできていたので、スピードを上げながらとにかく一度、サラッとで良いので中3の範囲を終わらせるようにしました。

国語は、簡単な長文問題を中心に解きましたが、やはり論説文の読みこなしには時間がかかり、また選択肢の絞り込みも慣れていないようで不正解が多くありました。

知識問題は難易度関係なく、ただひたすら覚えれば点数につながるので、こまめにテストをしながら、どんどん詰め込んでいきました。(記憶力は普通です)

教える際には、とにかく褒めまくることを意識しました。
「え?これできたの?ホント?すごい!」

「え!こんなの知ってたの?お父さん、昔、塾で教えているとき、この問題ができない生徒が多くて苦労したんだよ~」

といったことを毎日大げさに言ってました。本人はあからさまに喜ぶことはしませんでしたが、でも、その後の勉強の進み具合を見ると、とても効果があることが分かりました。大人だってお世辞と分かっていても褒められれば嬉しいですからね。

そんなこんなで前半は予定通り終了。

夏休み後半のカリキュラムは次のように設定しました。

英語

  • 入試レベルの問題も載っている問題集を解ききる。
  • 簡単な長文問題に慣れる。


数学

  • 入試レベルの問題集をとにかく解きまくる。


国語

  • 漢字・語句を覚えつつ、長文問題にも少しずつ慣れる。


そして夏が終わったら入試まで

英語

  • 難しい長文をひたすら読みこなしながら、単語力を身につける


数学

  • 少しずつレベルを上げて問題を解きまくる


国語

  • 難関校の過去問を解きつつ、古典範囲の演習と記述力強化


というメニューで進める予定でした。

実際には、二学期からは塾に入ったので、この最終ステップは実行されなかったのですが、でも、この方向性でやってくれそうな塾を探し、そこにお願いすることになりました。

(塾選びについては次回に書きます)

「半年あれば塾に行かずに早慶附属高校に入れる」と私が思うに至ったのは、自分自身の経験が大きく影響しています。

 

【私の高校受験の話】
ありがたいことに、私は中1から塾に通わせてもらえたのですが、親不孝なことに、「通ってはいるけど勉強は嫌い」な状態が長く続き、中3の夏期講習も朝から晩まで勉強させられたものの、思ったほど成績は伸びず、8月末の時点でMARCH附属の合格可能性が40%程度という状態でした。

しかし、転機は夏期講習が終わって間もない時にやってきました。

たまたま塾のテスト監督のアルバイトに来た早慶大生(敢えてボカします)のお姉さんに心を奪われてしまったんです。

 

「オレは(こんな綺麗なお姉さんがたくさんいる)早慶に行く!」と宣言して、その日から寝る間も惜しんで本気(「マジ」と読む)で勉強を始めたら、あれよあれよと成績が伸び出して、最終的にギリギリでしたがなんとか合格することができました。

この経験から、このように考えるようになりました。

  • 塾に通っているだけでは成績が上がらない
  • 良い問題集(と解答解説)があれば、塾はそこまで必要ない
  • きっかけは何であれ、「やる気」になりさえすれば、子どもは勝手に勉強する
  • 本気になれるなら、中3の2学期からでも十分間に合う

 

【大学時代の塾講・家庭教師アルバイトの話】

大学時代は、塾講と家庭教師のアルバイトにのめり込みました。時給が良かったのも大きいのですが、なにより「エラそうに教える」のが楽しかったんです。

 

塾では、優秀なクラスはエース級の先生が担当しているので、学生バイトの我々はいわゆる下位クラスの、勉強が不得意な子を教えることの方が圧倒的に多かったんです。

でも、そういう子に「分かった!先生、教えるのうまいじゃん!」と言われると、脳内麻薬がドバドバ出るんですよね。だから、少しでも分かってもらおうと「できるだけかみ砕いて教える技術」と「どこにつまづいているのか探る技術」を磨きました。

また、家庭教師を始めたときに、大人数での塾では決してできない、個人のレベルに合わせた指導ができることに驚きました。こちらも、通信簿がほぼ1と2だけの子を見ていたんですが、この子がもし、塾に行っていたら完全に落ちこぼれていたと思います(どこが分かっていないか、分からないまま先に進んでしまう)。ただ、家庭教師に習うということは、ライバルや仲間がいないわけで、そういう刺激があった方がやる気がでるタイプの子には不向きだと言えます。

というバイト時代の経験も踏まえ、

  • 本人をやる気にさせて
  • 良い問題集を買い与えて
  • 時々私が家庭教師として勉強を見れば

塾に高いお金を払わなくても、早慶附属を狙える、と思ったんです。(あくまでもこの3つの条件が揃ったら、ということで)

息子の高校受験が終わりました。

 

MARCHの附属に辛うじて合格。早慶附属は残念ながら不合格。


勉強漬けの毎日を過ごすわけでもなく、息抜き(の割には結構な時間を割いていましたが)で友達とオンラインゲームもしていたくらいなので、結果については本人も私も納得。むしろ、「あれぐらいの勉強でよく受かったもんだ」と妻は驚いています。

 

本人は4月からの高校生活を楽しみにしていますし、結果はさておき、親子二人三脚で歩いてきた経験は、きっとどこかで役に立つだろうと勝手に思っています。

 

早慶には入れなかったし、塾にも通ったので、「塾に行かずに早慶附属高校に入れるのか」というこの煽ったタイトルの答えは「我が家は無理でした」となるわけですが、条件によっては十分可能だと思っています。また、塾というのは構造上、「親が不安になればなるほどたくさん課金してくれて儲かる業界」ですので(昔、塾業界にいました)、費用対効果を意識しながら受験に臨むことは、親の財布だけでなく、子どもに金銭感覚を身に付けさせる意味でも大事ではないかなと思います。

 

ということで、入試に至るまでの我が家の試行錯誤が、後に続く方の何かしらの参考、あるいは比較対象になれば、とおこがましくも思いつつ、つらつら書いていきたいと思いますので、気楽にお読みいただければ幸いです。

 

【息子からの予想外の宣言】

中3の夏休み直前、「大学受験が大変そうだから、高校で大学の附属に行こうかな」と急に言い出した息子。

たしかに中1の頃から「そういう選択肢があるよ」とさりげなく伝えてはいたけれど、本人はまったくその気がなく、私も「今の学校生活を楽しんでいるならそれでいいか」と特にプレッシャーも掛けてこなかっただけに、「え、今頃??」と正直、思ってしまいました。

 

でも、「楽したい」という多少不純な動機であれ、やる気になっている今がチャンスとばかり、「今から本気でやれば早慶附属だって無理じゃない!目標はデッカイ方がテンションがあがるし、いっちょやってみるか?全面的に協力するからさ!」とかなんとか言いくるめて、私の壮大な実験の被験者としてがんばってもらうことになりました。

 

(つづく)