『アルケミアストーリー』の現在地 | 線路の外の風景

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様々な仕事を経験した管理人が、日々思っていることなどを書き綴ります。基本的に,真面目な内容のブログです。

 ブログの更新が長く滞ってしまい、申し訳ありません。

 理由は色々あって、体調不良のほか経営学シリーズの次回、医事法シリーズの次回とも、予定しているのは何とも書きにくいテーマで、執筆が難航しております。それでも、何も記事を書かないよりはマシということで、今回は最近管理人がプレイしている、アルケミアストーリーというゲームの話を書こうと思います(お察しのとおり、最近ブログの更新が滞っている最大の理由は、管理人がこのゲームにかなりの時間を割かれていることです)。

 

 アルケミアストーリー(通称『アルスト』)は、アソビモ株式会社が運営しているMMORPGで、2017年11月30日にリリースされました。リリース当初は、スマートフォン向けのゲームでしたが、現在はPCでもプレイ可能です。

 多数のプレイヤーが同じフィールド内で交流したり、一緒に戦ったり出来るMMORPGというジャンルのゲームは多数存在しますが、アルストはMMO初心者向けの親切設計となっており、この種のゲームにあまり慣れていない人でも、ドラクエやFFなどの古典的なRPGと似たような感覚でプレイすることが可能です。自分が操作するキャラクターは、ゲームを始めるときに見た目などをかなり細かく設定できるほか、自分と一緒に旅をする「YOME」というキャラクターがいるのも大きな特徴です。

 アルストの世界は基本的に、自分とYOMEの2人パーティーで冒険をすることになります。ちなみに管理人自身は、本体のキャラクターに「ミカエル」、YOMEのキャラクターに「マリア」という名前を付け、YOMEを文字どおりの「嫁」として扱っていますが、他のプレイヤーは両方とも男性、両方とも女性、または両方とも性別のよく分からない名前を付けている人が多く、YOMEにどのような位置づけを与えるかはプレイヤーの自由です。

 もっとも、アルストでは他のプレイヤー名との重複を避ける仕組みが無いので、同じ名前のプレイヤーが複数いることも多く、「ミカエル」という名前でプレイしている人は、管理人以外にもいます。ゲーム内のチャットで「ブログ読んだよ」などと言われても、同名の別人相手では話が通じないので注意してください。

 なお、公式ではYOMEの正式名称は、「Your Own Meet Everyday」とされています。他のMMORPGだと、他のプレイヤーとゲーム内で結婚できるなどというシステムを実装しているところもありますが、アルストの場合、例えばメインに「孫策 伯符」、YOMEに「周瑜 公瑾」と名付けていたり、メインに「フルハウス」、YOMEに「フォーカード」と名付けているようなプレイヤーもおり、およそ結婚という概念に馴染まないケースも多数あるため、YOMEと結婚するというシステムは実装されていません。

 

 この『アルケミアストーリー』は、サービル開始当初はかなり人気のあるゲームだったらしく、今でもアソビモが開発したオンラインゲームの代表作の一つに数えられているのですが、ある時期から人気が急激に落ちてしまいました。

 アルストにはジョブ(職業)という概念があり、ゲーム開始当初は基本職である「冒険者」というジョブで始まりますが、少しゲームを進めると、戦士、拳闘士、修道士、占星術士など、様々な専門職にジョブチェンジできるようになります。最初は一次職だけだったものの、ジョブの種類も次々と新しいものが実装され、また一次職を最大のレベル50まで上げることで、その上位職である二次職にクラスチェンジ出来るようになりました。

 現在では二次職のさらに上を行く三次職まで実装され、最近になってゲームを開始した新規のプレイヤーは、一次職は一部を除いて最初からレベル50になっており、一次職の育成を飛ばして、いきなり二次職から育成を始めることが可能になっていますので、序盤は特に苦労すること無く、かなりサクサクとプレイできるゲームになっているのですが、アソビモはこの三次職を実装する際に、とんでもない失敗をやらかしてしまったのです。

 

 アルストで三次職にクラスチェンジするには、まず対応する種類の二次職を最大のレベル70にまでレベルアップし、その上で『アカシックウェポン』と呼ばれる種類の武器を作成するクエストを進め、アカシックウェポンをURにまで進化させる必要があります(ゲーム内では、このクエストのことを一般に「AW」と呼ばれています)。その後、事前試験でクエスト師匠を倒し、さらにジョブクエストをクリアすることで、ようやく三次職にクラスチェンジすることが可能になるのですが、この「AW」の内容が、それはまた酷いものでした。

 アカシックウェポンを、初期状態のレア度Nから、レア度Rに進化させる段階までのクエストは、要するにその武器を装備して敵と戦い、戦闘に勝った後一定確率でドロップするアイテムを50個集めるというだけの内容なのでまだ良いのですが、次のRからSRに進化させる段階では、ジョブの系統ごとに異なる種類のアイテムを一定数集める必要があり、しかもそのアイテムを入手できる敵は、ランダムでごく稀にしか現れなかったり、あまりにも強すぎて一人で倒すことは明らかに不可能だったり、という内容でした。そして、レア度SRからURに進化させる段階では、集めるアイテム自体はどのジョブでも同じなのですが、難易度はさらに上がる、という内容でした。

 このように、「無理ゲー」と形容されるほど難易度が高すぎるAWの内容に、アルストをプレイしていた人の大部分が悲鳴を上げてアルストから引退してしまい、現在では全盛期のアルストに比べると、かなりの過疎ゲーになってしまったというわけです。

 

 もっとも、運営の側もこうした事態に何の手も打たなかったわけでは無く、現在ではアカシックウェポンをレア度URにまで進化させる段階までは、事実上かなり簡単な内容になっています。レア度RからURまで進化させるのに必要なアイテムは、今では指定された敵を倒して集める必要は無く、すべてゲーム内にある『リズの不思議なお店』というところで、銅貨、銀貨やゼルと交換することで、簡単に手に入れることが出来ます。

 ゼル(Zell)というのは、敵を倒すことなどによって入手出来るゲーム内の基本通貨ですが、銅貨、銀貨についてはさらに若干の説明が必要でしょう。正式名称は、魔貨幣(銅)及び魔貨幣(銀)であり、これらの入手方法は色々ありますが、最も簡単な入手方法は、ゲーム内にあるPTダンジョンに、1日1回チャレンジすることです。PTダンジョンは、最大4人のプレーヤーが協力してチャレンジ出来るダンジョンであり、レベル10から「地下工場」、レベル30から「炎の洞窟」、レベル50から「枯れ果てし炭鉱」、レベル60から「風の谷」、レベル70から「炎の洞窟(深淵)」と「地下工場危険区域」にチャレンジ出来ます。

 深淵と危険区域はかなり難しいですが、風の谷まではレベル要件さえ満たせば、1人でもクリアするのはそれほど難しくない内容であり、地下工場から炭鉱までの3つは、クリアすると1日1回に限り、銅貨100枚がもらえます。風の谷は、クリアすると同じく1日1回に限り、銀貨100枚と銅貨100枚(時々銅貨250枚のこともある)がもらえます。

 そして、AWを突破するのに必要な銅貨の枚数は合計5700枚であり、銀貨の枚数は3300枚(初回のみゼロ)なので、1日1回PTダンジョンを回り続けていれば、銅貨については10日くらいで、銀貨についても1ヶ月くらいで必要な枚数が揃います。ただし、交換で入手すべきアイテムの種類が多く結構ややこしいため、管理人はAWをやるたびにメモを取らないと、訳が分からないことになってしまうのですが。

 ただし、AWの内容自体が抜本的に変更されたわけでは無いので、武器の耐久力テストと称して、二次職レベルカンスト状態で件の武器をメインで装備し、魔物の湖以上のところで戦闘を合計600回行えという、極めてナンセンスなクエストはまだ残っており、そのためアルストを他人様にお勧めできるかと言うと、今でもすごく微妙なところです。

 それでも、管理人が今まで手を出したMMORPGの中には、アルストを遙かに上回るクソゲーも多く、ゲームを始めたものの序盤から何をやって良いのかさっぱり分からなくなり挫折したとか、ある程度ゲームが進むと突然問答無用でキャラが瞬殺されるようになり、それに対抗するためレベルを上げることも事実上不可能なので挫折したといったゲームもあったので、そういうゲームに比べればアルストは随分マシな方ですが。

 

 この「アルスト」については、主に引退した元ユーザーからインターネット上でかなりの悪評が流され、かなり以前から「そのうちサービス終了になるだろう」といった憶測が絶えないのですが、それでも評判の悪いAWについて上記のような救済措置が設けられたこともあり、今のところサービス終了にはならず、メインストーリーの第1部は昨年無事に完結し、最近になって第2部が始まりました。

 それでも、ストーリーの途中から登場人物たちのボイスが無くなったり、期間限定イベントのマップが使い回しだったり、特に最近はストーリー(メインクエスト及びサブクエスト)の新規実装頻度がかなり低下したりと、サービス維持が可能な損益分岐点を低くするために何とか低予算で回そう、という運営側の魂胆が見え見えのゲームになってしまっているのですが・・・。

 ところで管理人自身は、最初は数あるジョブのうち決闘士系のジョブでゲームを進め、決闘士の二次職にあたる勇士をレベル70に上げ、最初のAWで決闘士系の三次職にあたる「超越者」のジョブを解放しました。三次職のレベル上限はいずれも90であり、現在は超越者がレベル89にまで成長しています。それとは別に、修道士系の三次職にあたる「聖者」、騎士の三次職にあたる「神聖騎士」を解放し、最近は主に神聖騎士のレベル上げを進めています。

 もっとも、現在のアルストは、三次職のレベルを上限まで上げればそれで終わりというゲームでは無く、もの凄い手間が掛かるアカシックウェポンを最終形態のLRにまで進化させたり、その他もの凄く強力な武器を手に入れたりして、三次職レベル90になった後も、さらに強くなる要素はいくらでもあるというゲームになっており、同じ『超越者』でも、管理人のキャラが所属しているボンド(一般的なMMORPGの「ギルド」に相当する、プレイヤーたちの集まり)のベテランプレイヤーたちは、管理人の10倍くらいの攻撃力をあっさり出してしまうことも珍しく無く、まだまだ先の長いゲームです。

 アルストに関しては、ゲーム自体がサービス終了にでもならない限り、別の機会に触れることもあるでしょうし、アルスト関係のネタは1つの記事では到底書ききれない程色々ありますので、今回の記事はこの辺で切り上げることにします。