イコライザー2
The Equalizer 2(2018)
敵はイコライザー。
ハラハラドキドキの「アクションサスペンス映画」を、途中から「悪党から見たホラー映画」に変える主人公再び。
2も3も面白い、と評判だったこのシリーズ。
本当に面白かった
最初から飛ばしていくのスゴイ。
序盤の展開は諸説ある感じでしたが、自分はマッコールさん行きつけの本屋さん→が、ある日売りにだされる予定に→話を聞いたマッコールさん、トルコへ飛ぶ。みたいな流れだと思ってました。
でも確かに、前回のあのダークウェブみたいな掲示板に書き込みがあったのもありえそう(娘が戻ってきたことを、マッコールに言わなかったし)。
とにかく、改心をすすめるもまあしてくれるはずもなく。母親の元から娘を父親がさらうという複雑な事件を29秒くらいで終わらせてしまうマッコール。
無事に母子は再会し、本屋もそのまま経営続行。めでたいめでたい
と思う間もなく、タクシー稼業をしているマッコールは出会う人々の問題をちょいちょい解決していってあげる。
暴行されたインターンの女性も痛々しくて辛かったけれど、生き別れの姉を探すお爺さんの話を、誰もまともに聞こうとしなかったのに、マッコールだけはこっそりと捜索を手伝っているのが良かったな
エクスペンダブルズ3のバーニーとガルゴのやりとりをちょっと思い出してしまった(うっかり感動した)。
それから今回のラルフィポジと思われるマイルズ。ギャングとの関わりが危険すぎてマッコールクラスじゃないと、あれ大変だよな……。あのあと復讐とかで付け狙ってくるかと思ったけど無かったな(マッコールさんが手配済の可能性)。
そして本筋の不穏な空気が流れてくるのだけど、もうあらすじ読んでいたのでスーザンの展開はずっとハラハラしっぱなしだった。
ていうか、あんな高齢のか弱そうな女性にすることじゃねえだろ
(予想外に強かったけど)
どうも不自然さがあちこち散見されて、黒幕は早々にわかる感じにしたのだろうか……。彼もなにがしか「襲われた感」を出したほうが良かったのでは……と思ったけど、『強盗事件』とするためだったんだろうな。
マッコールがスーザンの仇を討つため出てきたことで、悪党側も彼も始末せざるを得なくなる。
しかし、タクシー運転中に客のフリした暗殺者が包丁みたいな凶悪な武器を後部座席から振りかざしてきても、ボコボコにやり返してしまう無双マッコール。
この時の暗殺者もちょっと様子おかしくて、なにか裏設定ありそうだったな。迷いがあるというか……。
そんなことより、結局敵も『イコライザー』。元仲間たちが道を外し、欺瞞の善と悪を語る。
しかしマッコールにそんな理屈が通じるはずもなく、嵐の来る中、かつてマッコールが住んでいた町(村?)へと皆は集結する。
……でも、敵もカッカしていたとはいえ、なんで暴風雨の中、相手が熟知しているテリトリーで戦おうとしたんだろうなって……
しかも、スナイパーだからってあの嵐の中で体を固定するものもなく、吹きさらしの高いところに昇って銃をかまえる敵……。
凄腕のプロなのはわかるんだけど、それでもさすがに風に重心持ってかれそうに思うが……。
ただ、彼はそもそも「仕事をいつもどおり引き受けて始末したら、なんとウチ(CIA)の内通者だった」「大事になって、CIA(元)上層部の友達にばれそうになった」「慌てて強盗装って殺した」という、うっかりにうっかりを重ねてるタイプなので、ここでもうっかりやらかしたのかもしれない(命がいくつあっても足りなそう)
そして、嵐の中で一人ずつ精鋭は屠られていく。
やられ方が完全にプレデターに出会ってしまった人である。
ちなみに、保険代わりにマイルズも人質にとっていったのだけれど、これはかなりハラハラさせられて
ああああ危ないよ危ないよどうしようマッコール
→あ、大丈夫でしたね
を、再び見た。
この映画は、アクションもドラマも見せてくれて飽きさせないし、心に残るものもある。
懸命に生きてる人と、傲慢に人を踏みつける人。どちらもをしっかり見せてくれるところが面白さなのかなと思います。
ラスト、マイルズの完成させた壁画も素晴らしかったし、お爺さんの再会も素晴らしかった
これ、実はマッコールに依頼されたスーザンが見つけてくれた情報。
殺ししか出来ず、手を汚していった敵側との光と影の対比のように感じました。