以前、米国タイトリストパーフォーマンス研究所(Titleist Performance Institute)の認定資格ジュニアコーチを受講した際、アスリートをどのように育てていくかというFundamentalsの講義で、「優秀さは育てるものであり、受け継がれるものではない」という言葉が、とても心に響いたことがあった。

 

仲間のゴルフトレーナーも同じことを感じていた。

有名選手のトレーナーに縁あって就任したことで、周囲の目も変わり、妙に持ち上げられているように感じることもあるという話をしたことがあった。

 

「自分のことを紹介される前に「○○選手の...」と別名が来ることに違和感を感じるよね。」という話だった。

 

お互いの考え方には共通項があり、「選手を1から育てていきたい」という意識があり、だから響いたのかもしれない。

 

一流選手のトレーナーになることも、実力のうちかもしれないし、何かのチャンスかもしれない、また人の縁で繋がることも多い。ただ「一流選手が選んだのだから「あなたも一流」」と言う人もいるが、果たしてそうだろうか。

 

 

話は変わるが、選手のトレーニングに携わっているとメソッドやプログラム以上に大切なものがあるように思う。

 

柔道整復師業も同様で、若い時に「将来開業したい」と夢を描くものの、その実現の仕方は生まれながらには身に付いてはいない。師匠や先輩に教授いただきながら実現に向けて歩む以外ないだろう。これは施術・治療の技術を学ぶこととは別物である。

 

アスリート育成にも共通点があり、ただプログラムを作り指導することとは異なるし、技術だけ教えるのも違う。

  • プロゴルファーになりたい
  • 将来開業したい
同じことが言えるのではないか。
 

弊社に所属する若いスタッフたちも、アスリートも最初はどうしたらいいかわからない。模索しながら失敗もあるだろう。

 

若い人たちと同じ時間を過ごしていると

「目が変わる瞬間」を見れる時がある。何かのスイッチが入った瞬間のように。

 

結果はもちろん大事だが、こういう瞬間を見れることがなんとも楽しい。

そして気がつくとコーチングと言いながら、自分も考え、学び成長させていただける。