今からずっと昔

 

ある家に

 

侍の男と妻、そして一人の息子がいました。

 

侍の男は斬り殺され命を落としてしまいます。

 

15歳の息子は母に仇をとらないといけないと

 

言われ、復讐の人生が始まるのだが

 

本人はまだ子供。そんな事やりたくもありません。

 

しかし、この息子も同じ相手に斬殺され

 

若くして命の火が消えてしまうのです。

 

このあまりにも無念な一生は楽しさや喜びといった

 

光がほとんど無い灰色なものでした。

 

何百年もの間 呪縛霊として成仏できず

 

どれ程の苦しみと痛みかがわかりますか?

 

経験した人にしかわからない永遠と続く痛み。

 

その場所は少しでも供養になればと 小さな祠となっています。

 

 

 

 

そこに

 

神社をめぐるのが好きな霊能者が訪れます。

 

山奥にあるこの祠の異様さに気がつき霊視すると

 

トレイラーのように少年の一生が頭に流れる。

 

祠を建てるだけでは成仏出来ない程と知ります。

 

霊能者は自分の中に少年を包み込むと

 

灰色が瞬く間に黄色に変わり

 

やっと長きにわたる苦しみから解放されるのでした。

 

 

生きている間、突然の事故で家族を残したまま

 

亡くなったり

 

後悔や未練が何一つないまま天命を全う出来る人の

 

方が少ない気がします。