先日、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)をふたつ、見学する機会がありました。
コロナ禍を挟んで久々の高齢者住宅のリアル見学です。
※写真はイメージです
サ高住は、介護付き有料老人ホームなどの施設と異なり、入居一時金がありません。家賃相当額は毎月の賃料だけです。
介護保険サービスも「施設」としての介護サービス(定額料金の負担)ではなく、あくまで在宅介護、デイケアの対象で、利用した分だけ個人負担が発生します。
また、特別養護老人ホームのような公的施設ではなく、入居も自立状態から可能です。
形の上は、民間の賃貸マンションと同じで賃貸借契約を結び、そこに管理料金や生活サービス料金を定額で加えたものが1ヶ月の利用料金となります。食事の提供もありますが、利用した分だけの支払いです。
宅配便が部屋まで届けに来たり、入居者の外出や親族の出入りも制約がないなど、暮らし方は賃貸マンションですね。
サ高住に必ず求められるのは「安否確認」と「生活相談サービス」です。
内部はバリアフリーで、食堂や介護士のフロア、機械浴の風呂場などがあり、いわゆる老人ホームと同じようですが、あくまで「マンション住まい」が基本設定です。
見学したふたつとも、内部に訪問介護事業者やデイケア施設が併設されており、介護については要介護認定5まで対応し、看取りも行っています。自立から要介護になっても、部屋はそのまま。
介護サービスについては、建物内で完結している感じでした。もっとも、前から世話になっていたケアマネに来てもらってもいいし、そこは「自宅」扱いの自由さがあります。
医療だけは提携する外部の病院が担っています。
老人ホームより自由に過ごせて、他の入居者との関係も程よい距離感を保てて、看取りまで対応してくれるところが希望なら、ピッタリなんでしょうね。毎月30万円~50万円くらい払えるなら。今回見学したのは、食費をフルに使ってそのくらいの相場でした。介護サービス自己負担分や介護保険適用外のサービス(外出付き添いなど)、消耗品や日用品購入などは除きます。
毎日会社に通勤している人もいるそうで、今までの高齢者施設のイメージと違っていて新鮮でした。
しかし、同じ系列でも立地や建物のグレード、食事や部屋の広さがバラバラなんですね。
それでも入居料金が月数万円も違わなかったりするので、当然ハイグレードな施設が人気だろうと思うと、庶民的な雰囲気のほうが入居待ちがたくさんいたりと、コスパだけじゃない選択理由があるんでしょうね。
ハイグレードなほうの昼食体験、とても美味しかったです。
その日は味噌ラーメンでしたが、副菜も何種類かあり、麺の量も普通のお店と同じぐらいタップリありました。
「いつもこんなに食べないわよ!」とか盛り上がりながら皆さん完食してました。
あ、私以外は皆さん50代から80代と思われる女性ばかりでした。
あっという間に仲良くなって、でも質問は遠慮無く厳しい内容を全員が連発してました。黙っている人は1人もいない。真剣そのものでした。
見学できるのはその運営会社の「オススメ」施設ですから、他のところも見てみたいものですが、やはり施設長の力量や方針に頼る部分が大きいのだと感じました。
結果的にあるレベル以上のところを見て回れるなら、それを基準にすればよいのかなとも思います。
期待した通り、楽しく有意義な見学会でした。
今後も機会を見つけて参加したいですね。
ではまた。