この記事はいつも以上に未完成です。皆様のコメントで助けて頂けると幸いです…。

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~文献~

今回はミラー対称性について簡単に書きたいと思います。

文献は、クレイ数学研究所のモノグラム

Cumrun Vafa and Eric Zaslow, Mirror Symmetry.

Michael Douglas and Mark Gross, Dirichlet Branes and Mirror Symmetry.

が長いですが、非常によく書かれていると思います。Amazon等から製本版を購入出来ますが、リンクからタダで入手する事も出来ます。

非常に少ないですが、日本語の文献もいくつかあります。

深谷賢治, ミラー対称性入門.

秦泉寺 雅夫, 別冊数理科学 数物系のためのミラー対称性入門.

~本論~

論文

Candelas, Philip; de la Ossa, Xenia C.; Green, Paul S.; Parkes, Linda (1991), “A pair of Calabi-Yau manifolds as an exactly soluble superconformal theory”, Nuclear Physics. B 359

に於いて

Calabi-Yau多様体(CY多様体)上のrational curveの数え上げ問題 

= "Mirror CY多様体"上の正則3形式の周期積分

という対応が見つかりました。この異なるCY多様体の対応(双対性)をミラー対称性と呼びます。

*この型のミラー対称性はtoric多様体上の超曲面(~CY多様体になるらしい(?))の上のinstanton数の数え上げの話に拡張されてるらしいです。

この議論の物理的な解釈は、超対称"閉"弦の理論に於ける、ⅡA型及びⅡB型から得られる、topological twistされたN=2の超対称シグマ模型(Aモデル、Bモデル)の間の対応というものに成るそうです。(*怪しい)

開弦の理論ではD-braneがあるため新しい型のミラー対称性が生じます:

ホモロジー的ミラー対称性

Kontsevich, Maxim (1994), Homological algebra of mirror symmetry, arXiv:alg-geom/9411018

これはAモデルがシンプレクティック多様体、Bモデルが複素多様体に対応する事を拡張し、シンプレクティック多様体と複素多様体の間の対応として

シンプレクティック多様体上の深谷圏

~ 複素多様体上の連接層の導来圏

が(三角圏として)圏同値になると予想したものです(更にA^∞圏だったり色々バリエーションが有るようです)。それぞれの圏の対象はD-braneで射は開弦だったりするらしいです。

・Strominger-Yau-Zaslow(SYZ)予想

Strominger, Andrew; Yau, Shing-Tung; Zaslow, Eric (1996). “Mirror symmetry is T-duality”. Nuclear Physics B 479 (1): 243–259.

これは、オリジナルのミラー対称性に関する2つの閉弦理論、ⅡA理論とⅡB理論がT双対性で移り合う事から、ミラー対称性がコンパクト化及びその間のT双対性(の一般化?)の結果起こるものだとした予想です。

この視点ではミラー対称性を引き起こす変換はフーリエ・向井変換に成ったりするようです。