『失われし銀河の天使 ~ エルフィア ~』では、二宮くんとイザベルちゃんが、同じカラテ道場に通っています。
流派は、世界カラテ連盟正真館で、いわゆるフルコンタクト制、実際に突きや蹴りを相手に入れるものです。
うへぇーーー、恐い!
当然です。
でも、安心してください。
ちゃんとした道場には、本当の乱暴者はいません。
どれがちゃんとしているかって?
駅近くで、サラリーマンやOL風の人が、入ってくるようなところですかねぇ。
ほとんど全部、非常にまともな道場ですよ。
今の時代、事故なんか起こしたら、たちまち活動停止になりますから。
どうして、みんなはカラテを習っているかを考えるとわかるんですが、みんな自分が弱いと思ってるから、それを乗り越えようとするから、カラテでも習おうっか、となるんです。
子供なら、いじめに負けないようにとか、女性なら護身の他に美容ってのもあるかもしれませんね。
だから、ホントに喧嘩っ早くてやたらと乱暴者は、プロにスカウトされるか、警察のお世話になるわけです。
また、黒帯にはカラテの技量の高さはもちろんのこと、精神的な高さを持っていないと、絶対になれません。
もし、黒帯がお酒飲んで暴力沙汰を起こすと、凶器準備財の対象になるくらい、別格扱いです。
道場の師範も処罰されるのは必至でしょう。
それに、稽古中の事故に対しても、ものすごく気を遣っています。
道場生はちゃんと保険に入れるようになっていて、供えも十分です。
それでも、フルコンタクトは実際に当て合うんで、痛いし、青あざだってできますが、これがすぐに慣れてくるんですよねぇ・・・。
稽古も準備運動、基本動作、移動稽古、型、ここまでは相手と組みませんので、当て合うことはありません。
当て合うのは、これらで身体が十分に温まり、関節も筋肉も柔らかくなってからです。
しかし、組手にも段階があり、1本組手という1動作を確認しあうもの、目ならしといって、お互いの目を慣らすもの、スパークリングという技の出し合いを中心にするもの。そして、組手という実践に近いものとあります。
初心者は、だいたいスパーリング止まりです。
そして、あまりエキサイトしないよう、指導員が常に目を光らせています。
「このヤロー!」
なんて考えてやっていると・・・。
「こら、熱くなるなぁ。技の出し合いだぞぉ!」
と言う風に怒られること必至です。
初心者に、いきなり組手をさせる道場なんてありませんから、ご安心を。
二宮くんも経験したわけですけど、一発水月(すいげつ:胸の中心部)に、どぉーーーんて突きを決められると、最初はビビリまくるんです。
ちっとも強くも痛くもないんですが、とにかく最初はショックなんです。
初心者かどうかは、帯の色でわかりますから、相手も手加減を加えてくれるのです。
ところが、週2回くらい、3ヶ月通ってると、白帯が色帯(流派によって違いますが、オレンジ帯とか)になって、一発喰らうと、反撃したくなります。
「このぉ、年下のくせして、入れてくれちゃって、1億倍に返してやる!」
なんてことにはならないかもしれませんが、少なくともショックは受けなくなります。
これが、とっても大事なんですね。
頭を使うようになるんです。
なぜ、当てられちゃったのか、なぜ避けられちゃったのか・・・。
間合いや、スタンスを変えたり、フェイク(誘いの空突きや蹴り)を入れたりして、すごく考え、それを先輩や指導員や同僚に聞いたり話したり指南を受けたり、また、カラテ雑誌を読んだりするようになるんですね。
特に、相手との距離、間合いは大切で、自分の得意な間合いがどうなのかわかってくるようになると、うんと楽しくなります。
テニスにしても卓球にしても読み合いがありますが間合いは遠くです。
カラテは相手との間合いがとても近いので、相手の目の動きまでわかって、身体能力以外にも、頭が鍛えられますよぉ。
イザベルもそれが得意で、必殺の左上段蹴りを決められるというわけです。
このお話では、いくつかこういうシーンを描写していますので、キャラになりきって技の出し合いを楽しんでくださいね。
で、わたしはカラテをやったことがあるのかって?
あは、ちょっとかじったくらいです。
※ノリックの『失われし銀河の天使 ~ エルフィア ~』 本編は『小説家になろう』に連載中です!