『失われし銀河の天使 ~ エルフィア ~』では、さかんに文明レベルに触れていますが、これはお話の中核になる部分だからです。
お話の中では、エルフィアの文明促進推進委員会によって、文明はその発達段階で6つのカテゴリーに分類されています。
カテゴリー0は、文明を担う生命体、つまり人類に相当する存在が認められない世界です。
地球の数万年前は、ドンピシャのカテゴリー0だったわけです。
カテゴリー1は、自分たちの世界、惑星内に留まっている状態の文明です。
地球では1950年代まで、たかだか数十年前に過ぎません。
この世界は、自分たちの世界しか知らないし、外の世界があるなんて、想像もしてない世界です。
自分の偏見と先入観に凝り固まった世界で、原始時代に毛が生えた程度の文明も産業革命で大量生産技術を確立した文明も、すべてこのカテゴリー1に集約されます。
それ、ぜんぜん違うじゃないかって?
あは。
ごもっともです。
でも、これ、エルフィア人の視点で分けると一緒なんです。
外から自分たちを客観的に見たことのない世界・・・。
想像するのと実際に目で見るのとは、白と黒の違いがあります。
このカテゴリー1の世界には、エルフィアも他の高文明世界も、文明支援はできないんですねぇ・・・。
なぜかってのは、お話に出てきますので、そちらをご覧ください。
で、今の地球はカテゴリー2です。
自分たちの惑星を出て、宇宙の彼方から自分の惑星を見ることができる文明です。
そして、このカテゴリー2になった途端、カテゴリー1とはまったく異なる段階に入ります。
なにがぁ?
これの理由も、詳しくはお話に何度も出てきますが、ちょこっと触れましょう。
暗黒の大宇宙に、ぽっかり浮かぶアメジスト色の小さな球、その隣に少し小さい銀色の球。
色のコントラストが見事な連星です。
周りにはなにもありません・・・。
例えようもな孤独な一組の連星。
アメジスト色の星に近づくと、大陸や雲などが見えてきます。
上空1000キロ。
星の周回軌道に乗ります。
息を呑むような美しさ・・・。
これが地球です。
宇宙からこれを見た宇宙飛行士の感激の言葉を聞けば、カテゴリー2とはなにか、彼らがカテゴリー2の人間だとわかります。
カテゴリー2の世界は、外を知ります。
そして、自らを知ります。
そして、その大切さを実感します。
これは、経験した人間でないとわかりません。
だから、カテゴリー1と2の境界は、とてもはっきりしているし、簡単には越えられません。
カテゴリー2で自らを知り、その大切さを実感することで、はじめて他の世界を大切にできます。
これがカテゴリー2なのです。
だけど、カテゴリー2にはカテゴリー1的な価値観が捨てきられていません。
テクノロジーは巨大なエネルギーを扱い、極めて危険な力を振り回すことができるようになります。
だからこそ、ここで道を誤らないように、文明支援が必要になるわけです。
でないと、自滅するか、他世界を侵略するか、どのみち他の文明世界に悪い影響を与えてしまいます。
カテゴリー3の世界は、光速の壁、時空の仕組みを理解できた世界です。
恒星間旅行も実現できる世界ですが、カテゴリー2にあったカテゴリー1的自己中心的な価値観を完全に克服できた、言わば大人の世界です。
カテゴリー4は、カテゴリー3をさらに進めた世界です。
完全に時空を理解し扱えるようになります。
例え数億光年でも、宇宙船無しで直接人間を送り込めるようになります。
エルフィアはこのカテゴリー4なのです。
そして、カテゴリー5はおよそすべてを実現してしまった世界です。
まったくなにも持たずなんでもできる世界です。
カテゴリー1を引きずっているわたしには、これ以上想像できません。
あは・・・。
もし、地球が他の世界で認められるには、カテゴリー1的な精神を持ったまま宇宙進出している限り、個人的にはありえないと思いますねぇ。
想像してみてください。
あなたは、包丁を振り回して近所を徘徊している人間に、仲良くしようと声をかけますか?
否。
宇宙の常識では、地球人も宇宙法を無視している、そういう危険人物なのかもしれませんね・・・。
※ノリックの『失われし銀河の天使 ~ エルフィア ~』
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