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在住歴が長いにもかかわらず、ノルウェー語がなかなか上達しない私。
特に発音は救いがたいレベル。😅😱
今更ながらではあるが、新聞の記事を声にだして読むという練習を始めた。
娘が先生になってくれた。
小さい時は、日本語の音読を泣き泣きやらされていた娘であるが、立場が逆転。
今日読んだ記事は、アフテンポステンの若者の投書欄である「Si din mening」のコラムの一節。
そして、文化面に掲載された映画の紹介記事を読む。
前者は、「親が離婚したことで自分がとても傷ついたという20歳の女の子の切実な思い」が書かれている。
ノルウェーは、離婚率が高く、娘のまわりにも親が離婚した友達は沢山いる。
が、彼女たちからはそれほどの悲壮感は感じられない。
女性が仕事を持つことが当たり前の社会なので、離婚後の経済的負担が少ない分、
日本と比べて離婚がスムーズに受け入れられるのかなという印象がある。
そうはいっても、やはり、子供の心に傷を残すのは、住む国や時代がかわっても、普遍なのだろう。
次に、映画の紹介記事。
そのタイトルに目を奪われた。
その名も「Harajuku」。
そう、日本の若者のメッカであるあの原宿。
映画では、髪を青色に染めたアニメのキャラクターに憧れる15歳の女の子が登場する。
母子家庭に暮らす主人公のビルデは、クリスマスイブだというのに友達とオスロの中央駅の中をぶらぶらしている。
すると、彼女を探すソーシャルワーカーから、お母さんがケガをしたという知らせを受ける。
このままお母さんが入院してしまうと、自分は里親に引き取られることになる。
突然訪れた、悲しみと孤独感。
そこで、3歳の頃に別れて以来、ずっと会っていない実の父親に連絡する。
しかし、電話はなかなかつながらない。
父親は、現在の家族と一緒にクリスマスの飾りつけのために忙しく、
彼には既に新しい奥さんとの間に二人の子供もいて、ビルデにかまってあげることが出来ない。
ビルデは、現実逃避しようと、異国の地である日本の原宿に、片道切符を買って向かおうとする。
原宿の派手な賑わいと殺伐とした無機質なオスロの中央駅
そのコントラストが、
ビルデの寂寥感を効果的に表現している。
クリスマスイブにヨーロッパを旅行することは、正直おすすめできない。
クリスマスは、家族と一緒に過ごす大切な行事であり、
日本のクリスマスと全く異なる。
日本でいうところの大晦日のような厳かな雰囲気だ。
アニメを映画のシーンに組み込むことで、空想の世界に現実逃避するビルデの心情を描いているのだろうか?
実際に映画を見ていないので、
心に重くのしかかるような素晴らしい作品かどうかはわからない。
ただ、日本のアニメに代表されるサブカルチャーがノルウェーでも、一定の存在感があり、
その認知度が高いということがわかる。
外国人がみた「日本」が、
どういう視点で映画の中に登場するのかも興味深い。
日本というと、寿司に天ぷら、フジヤマ、芸者という典型的なイメージ以外に、
ネオンが煌めき、看板や標識が乱立する雑多な景観が、モダンな日本の風景として紹介されていることが多い。
外国人にとっては、エネルギッシュで独特の異彩を放つ別世界であり、何とも言えないエキゾチックな魅力があるのだろう。
機会があれば、見てみたいなあ。
ひょっとすると日本でも公開されるかもしれませんね。
こちらがトレイラーです。