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面白い新聞の記事に目が止まった。
世界初の無人郵便配達ロボット導入
のための契約をノルウェーの郵便局PostenがMobility Buddy社と締結したとある。
Mobility Buddy社は、国内外の企業や投資家のコンソーシアムから成るノルウェーのモビリティ企業である。
ウェブサイトには、オスロとサンフランシスコに住む、デザイナー、製品開発者、研究者、エンジニアなどの国際的なグループとパートナーを組んでいると記載されている。
「宅配ロボット」で検索すれば、民間企業では、宅配ピザなど、既に実用化に成功している例もあるので、
恐らく、公的インフラである郵便配達としては世界初ということだろうか?
新しいものを取り入れようとする柔軟な精神と、小国ならではの機動性のある法体制がそれを可能にするのだろう。
技術はあっても、それを実用化させ、世間に浸透させるということが難しいのだろう。
こちらが、イメージ図。(ネットよりお借りしました)
配達物があれば、受取人に連絡が行き、希望の場所(玄関の前など)と時間を決めることができる。
ロボットの動く速さは時速6キロなので、歩くよりも少し速い。
Postenでは、既に電気自動車を配達車として導入しているが、それがさらに進化して無人のロボット車になる。
段差、雪道や天候不良の場合など、想定外のハプニングに無人ロボットが対応できるのかという課題もあるようだが、とにかく大々的にニュースで取り上げられているのだから、これを実現させる自信はあるのだろう。
気になるのが、郵便ポストに封書をいれたりする作業は、このロボットでは無理な気がする。
あくまでも、受取は人が介する必要があるだろう。その辺どうなっているのかな?
ノルウェーの郵便局事情
数年前に、配達業務をスーパーに外部委託することで、中小の郵便局を閉鎖し、かなりの効率化を図ることに成功している。
消費者も、小包などの郵便物については、自宅に近いスーパーで発送、受け取りが可能だ。
以前は、郵便局が閉まっている日曜日や夜遅くになると取りに行くことができなかったが、スーパーが空いている時間帯であれば、受取可能なので、さらに便利になったという印象だ。
こちらに移住した頃、スーパーは平日は午後6時、土曜は午後4時ごろに閉まることにかなり驚いたが、それも今では、午後10時ごろまで通常空いている。日曜日に開いているスーパーもいくつかあるので、あまり不便を感じない。
また、公的機関からの封書などの郵送物は、Digipostといわれる本人認証が必要な電子ポストに送られるため、配達の必要はない。
電子メールは削除しない限り、記録に残るし、紛失するリスクも少ないので、とても便利である。
本人認証が必要なので、個人情報も守られる。
電子化やペーパーレスによって、郵便局の今までの役割はがらっと変わった。
勿論、それによって職を失った人も多いだろうが、利用者としてはメリットの方が多いと感じる。
日本と比較、コンビニVSスーパー
日本では、ネットで調べただけでも、ZMP社が開発した「CarriRo Delivery(キャリロデリバリー)」を使った宅配ロボットの実証実験がいくつか行われているようだ。
郵便小包の受取発送については、日本でも、ローソンなどのコンビニが既に請け負っている。
コンビニ天国の日本なので、スーパーよりもコンビニに軍配があがる。
一方、ノルウェーにもセブンイレブンやNarvesen、Deli de lucaなど、コンビニはあるにはあるが、主要な駅や大きなショッピングセンターにある程度なので、店舗数はそれほど多くない。スーパーと比べても、日曜日に空いているくらいのメリットしかない。
日本には、宅急便に代表される「自宅配送」という素晴らしいサービスが根付いているが、
ノルウェーに限って言えば、小包がそれほど大きくなければ、「近くのスーパーまで取りに行く」ので事足りている気がする。
そういう面では、日本の消費者は甘やかされているのかもしれない。
ただ、最近では、細かな時間指定に、運転手が対応できないという理由で、ヤマト運輸がアマゾンとの契約を解除したとあるし、サービス過剰も頭打ちなのだろうか。
他のお国の事情はどうですか?