先日、日本のマイナス金利について取り上げた番組を見た。
もちろん日本の番組です。
日銀の女性がコメンテーターで、日本よりも早くマイナス金利を導入している
ノルウェーのお隣の国スウェーデンと日本を比較し、
どうしたら、日本の経済が上向くかについての考察を行うというもの。
そもそも、人口1億2千万の日本と、その12分の1程度、人口約1千万人の小国スウェーデンとを比べるのは随分と乱暴ではある。
マイナス金利導入後、日本はその効果が見えず。
お金が世の中に回らない。
一方で、スウェーデンは、徐々に投資も増えて経済も活発になっているそうだ。
そこでガキ
となるのは、キャッシュレスということらしい。
キャッシュレスが浸透したスウェーデンでは、お金を銀行に預けても増えないから、消費や投資が活発になるというメカニズムがうまく機能している。
一方で日本は、まだまだ現金至上主義が社会に根付いている。
いわゆるタンス預金が動かないという状況。
買物をしても現金しか受け付けない所が沢山あるし、
クレジットカードを信用していない年配の方は多い。
そして、その年配の方々が多くの資産を持っている。
オレオレ詐欺に代表される詐欺や、詐欺まがいのビジネスも横行している。
現金は足がつかないからだ。
それに比べて、スウェーデンはというとキャッシュレスが浸透している。
ここノルウェーも同じ。
北欧は特に、他の欧州諸国と比べてもシステムがシンプルで、最新の技術を社会に浸透させる速度が非常に早い。
私なんか、現金持つと落ち着かない。
だって、なくしたら絶対戻ってこないでしょ。
カードだったら、いちおうポイントも増えるし、何といっても使った明細が一目瞭然である。
どこで何を買ったかは、ネットバンクやカード会社のウェブサイトにログインすれば、さっと出てくる。
気を付けなくてはいけないのが、値段の感覚が薄れることだ。
スウェーデンで消費や投資が増えたのもそのせいらしい。
現金よりも、カードの方がささっと気軽に便利に買い物ができる。
お財布だって、最近はカバンに一応いれているものの、開けたためしがない。
携帯電話のカバーにあるカード入れにクレジットカードをいれておけば、ほとんどの支払いがこれで済ませるし、携帯電話があれば、情報管理もこれ一本でラクチンだ。
店のメンバーシップなんかも、アプリでログインするだけなので、会員証なんかも必要ない。
今は、指紋認証もあるので、万が一携帯をなくしても悪用されることは、まずないと信じている。
どうして、どうして、日本は、こうならないんだろうか。
財布は、沢山のカードと現金で膨らんだままだ。
そうそう、スウェーデンの銀行では、現金を扱わなくなったと言っていた。
確かに、ノルウェーも同じだ。現金はATMかあるいは、郵便局でしか扱わない。
現金での支払いの場合は、余計に手数料がかかることもある。
社会のシステムを、現金があると余計な手間とコストがかかるという風に、官民あげて変えていくのが必要なのだろう。
特にノルウェーで人気なのが大手銀行であるDNBが運営するVippsというアプリ。
これは、携帯電話番号情報だけで、お金の授受が瞬時にできる。
どうやって、この会社がお金を儲けているかというと、友達に100クローネを借りるとする。
その友達に100クローネ送金した旨、Vippsのアプリを通じてメッセージを送る。
友達がそのメッセージを承認すれば、送金完了となる。
ただし、メッセージへの返信が1日でも遅れると、それはVippsの口座に滞留する。
その金利が、儲けになるという仕組み(らしい)。
多くの場合、その場で送って受け取ることが多いので、金利は発生しないかもしれないが、利用者が増えることで、そのうちの数パーセントでも、お金を滞留させれば、かなりの利益がでるということなのだろう。
少額ながらもお金の貸し借りが多い若者たち。
うちの娘なんかも、友達にお金を貸してもすぐに返してもらえるし、お金を借りて忘れるってこともないから安心と絶賛。
職場でも、お祝いの品物をチームで折半する場合、いちいち銀行振り込みや現金を渡す手間も省けて、実にスマートにお金の受け渡しができる。
10年後、果たして「現ナマ」は存在するのでしょうか?
