ささやかな楽しみは日本のドラマや映画、TV番組を見ること。
海外に住んで長いのに、未だ現地の番組は見る気がしない。
そもそも、こちらの番組は全然面白いと思わない。面白い番組は、イギリスやアメリカから借りてきた番組であることが多い。
言葉の問題がおおいに関係するが、言葉に不自由しない娘達ですら、こちらの番組は面白くないという。
今日は、前回の「ロクヨン」に引き続き、大好きな佐藤浩市主演の「クライマーズ・ハイ」、
2005年にNHKで放映されたものをYoutubeの動画で見る。
えらく古いドラマだが、海外に住んでいたらもう既に浦島太郎なので、そんなの全く気にならない。
この「クライマーズ・ハイ」、「ロクヨン」の原作者でもある横山秀夫氏自身が記者時代に経験した1985年におこった世界最大の航空機事故と言われた日航機123便墜落事故を題材としたフィクションである。
前編後編で合計2時間半の長編だが、あっという間に時間を忘れて没頭できた。
やはり「佐藤浩市」の演技は最高だ。
新聞社の社長役の杉浦直樹のいかにも意地悪なところ、
岸部一徳の「結構いいやつじゃん」っていう部分、
なかなか見応えがあった。
日航機墜落事故が起こった際、当時高校生だった。お盆の真っ只中でTVにかじりついて見た鮮明に記憶が残っている事故だ。満席のジャンボ機が消息を絶つという前代未聞の事故。
この事故で亡くなられた坂本九さんの「上を向いて歩こう」(海外では「すき焼ソング」と言われているらしいが)、これを聞くとなんとなく切なくなる。
ドラマの中で、当時「自衛隊賛美」となる記事は一面には掲載できないとあった。
メディアが本当のことを隠しているとも。
この事件があった1985年に中曽根首相が靖国参拝をして以降、今の靖国問題に発展したそうだ。それまで、歴代首相の靖国参拝は当たり前のように行われていて、誰も問題視しなかったそう。朝日新聞をはじめとした左派のプロパガンダによってその後問題視されるようになったとのこと。
日航機墜落事故などの、事故や災害、最近では、東日本大震災、去年の熊本地震でも、被災者を助け、遺体を探し遺族に届ける、訓練した人にしかできない事を黙々と任務として遂行する、自分の命と体を張って日本国民のために働いてくれる自衛隊の人々、その活動に感謝できないメディアってなんだろう。
国のために尊い命を落とされた戦没者を追悼することがなぜ問題なのか、当たり前のことを当たり前だと言えないのは何故だろう。ただそう単純に思う。
戦争アレルギーは戦後70年もたったのだからとっくに治癒されてもいい筈ではないだろうか。日本の国防は、世界標準とはかけ離れているらしいが、このままでいいのだろうか。常に議論され続けてもなかなか変わらないのは何故だろう。
戦争をしたい人など誰もいない。ただ、いつの時代も戦争はどこかで起きていて、その裏で儲けている武器商人がいる。
私たちはもう少し、現代史について勉強すべきかもしれない。そうすれば、正しい教育ができるし、正しい政治ができる。
- なぜ戦争に突入し
- なぜ戦争に負け、
- 占領下はどんな時代だったのか、
- なぜ日本は独立できたのか、
- 民衆はどう変わっていったのか、
- メディアはどう変わっていったのか、
- 今も議論されることの根本的な問題は何なのか、
- 他の国は当時の日本をどのようにとらえているのか
海外に遠くいてそんなこと知っても知らなくても日常生活で困りはしないのだけど、海外にいるからこそ「日本人であること」「日本の国について」もっと知りたいし、知らなくてはいけないと思う。
ドラマは日航機墜落事故の当時の様子と、その時のメディアの姿を描いたものだが、なぜか戦争の話になってしまった。
次回は映画版も見てみたい。