「35歳以下の5人に1人が、年収の5倍以上の住宅ローンを抱える。金利が上昇した際、多くの人は、ローンの返済ができなくなるだろうと金融監督庁は警鐘をならす。」
今日はその考察です。
新たな住宅ローンの貸付条件:
- 銀行は借り手が金利5%の上昇に耐えうる支払い能力があるか審査する
- 借り手の負債総額が年収の5倍以下であること
- 不動産価格の60%以上を住宅ローンにする場合、年間の元本返済額が借入額の2.5%以上あること
- 頭金は、自分が住む家に関しては、不動産価格の15%、セカンドハウスの場合40%(オスロ市内)必要
- 当分の間、四半期毎に貸付総額の10%まで、上記の要件が免除される(←こちらはちょっと意味不明?)
家計の年収に占める平均債務の割合:
- 2016年414%
- 2015年393%
- 2014年354%
政策金利:3月以降は0.5%に据え置き
- 2016年3月0.5%
- 2015年9月0.75%
- 2015年6月1%
- 2014年12月1.25%
- 2012年3月1.5%
住宅価格の高騰:
- 2015年から2016年にかけて12.3%上昇、
- オスロは、23.3%、オスロの中では25%以上上昇した地区もあり。
- 1992年を100とした場合、集合住宅(アパート)の価格は実に9倍近く上昇した。
45歳未満独身者の平均収入:280,200クローネ
- 2014から2015年の増加率-0.2%
- 2010年から2015年の増加率7.3%
まとめ:
- 金利を下げると、借りやすくなり、不動産価格の上昇を招く恐れがあるため、中銀は金利を2016年3月以降据え置いている。
- 不動産価格が上昇し続けているのに対して、家計収入は下降気味
- 投資あるいは投機目的で賃貸用に不動産を購入する層が不動産価格を押し上げている
- その背景には、労働移民の増加、高齢化などによる人口動態の変化が起因
- オスロ市は、自宅以外の住宅を購入する際の頭金を2017年1月から15%から40%に上げることで、投資目的の購入を抑制。←既に資本がある人が物件を買うのだから、税金をあげるとかしないと投機目的の住宅価格の高騰は抑えられないのでは?
30歳、年収300,000クローネの独身者が25㎡のオスロ市内にある2,500,000クローネのアパートを購入した場合:
頭金を貯める方法としてBSUの利用:
ノルウェーには、BSUといって、「若者向け住宅用優遇貯蓄制度」があり、それを利用する人も多いようだ。特徴は、
- 通常よりも高い利率(普通預金0.03%が3%)
- 34歳まで利用可能
- 年間25,000クローネまで貯められる
- その内5,000クローネが非課税
- 最高積立可能額300,000クローネ
若者が住む場所を手にいれるに:
- 頭金をまず貯める、それまでは、
- 親のすねをかじる
- 間借りの賃貸(アパートや1軒家の1室(Hybel)を借りる若者は多い)
- 彼氏や友達とシェア
住宅ローンを借りる場合:
- 給与が増える見込みのある安定企業への就職
- 金利上昇に備えて固定金利にて(金利は今が底?)
どこの国も若者は大変だな~![]()
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