国際コンクール入賞おめでとう✨✨ | Eikoのブログ

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東京都武蔵境&小金井の 松田映子ピアノ教室です🎹

トカチェフスキー国際コンクールに
生徒が入賞させていただきました✨✨

一旦はドツボにハマりながらも
最後は 集中してホール録画した暑い夏が
いまや懐かしい。

何事にも挑戦することに 大きな意味があり
成長もあり、プラスになる!と思っておりますが
やはり結果がついてくると 更に励みになりますね。


発表が 夜中だった為 お母様と私が盛り上がっているなか 本人は スヤスヤ 💤
朝 起きて 伝えると
「2位?後ろから2番目??」と 理解に時間がかかったようですが 今は嬉しくて仕方がないようですアップ
褒賞に 海外での演奏のチャンスがあるようです。

さて 当コンクールを審査してくださいました
鈴木弘尚先生の文章が あまりに素晴らしいので
こちらでも シェアさせていただきます。




【🍁カンテ・キム氏(高松国際コンクール第2位)がグランプリとなりました ~トカチェフスキ国際コン総括~】

(※長文になってしまいました💦)
253人の審査をやっとのことで先日終え、結果が出ました。
Master部門(年齢無制限)のグランプリには、2018年高松国際コンクールにて第2位となって日本でも知られている🍁カンテ・キム氏(Kan Tae KIM)が選ばれました✨
僕自身の採点結果とは少々違いはしますが、いずれにしろ最上位クラスの点数をつけておりましたし、納得の結果となりました。

今回、一番上のMasters部門のみしかグランプリが出ませんでしたが、それは、どの部門も大変レベルが高く、各部門にグランプリ相当のレベルの人が3~4人くらいずつはいた印象で、そのために逆に審査員それぞれの「推し」にバラツキが出て、点数が割れてしまった結果、グランプリ相当の点数に達しなかったため、です。
(何点以上がグランプリ、何点~何点が第1位、第2位… と決まっている方式を採用しておりました。)

Masters部門は年齢無制限のため、今回30歳代半ば~40歳オーバーの方もけっこういて、彼らは10~20代の時に多くの国際コンクールで受賞して、そこからプロとしてセミプロとして演奏活動を既にしている方々も多く、そのくらいの年代の人達の演奏には特に感銘を受けました。
「若い時にコンクールでバリバリな上位受賞していた人達が15年~20年以上経ってから再びコンクールに参加した演奏」を審査する機会は、良く考えると今までほぼ無かったので、とても新鮮な得難い経験をさせていただきました✨

今回Masters部門では、グランプリのMr.Kim以外にも、個人的に、
第4位になった🍁Ms.Polina Sasko(去年シゲルカワイ国際コンクール第3位)は、最も印象に残った1人でした。
ピアノのコントロール力に優れているだけでなく、ポリフォニックな能力が大変高く、また、遠く離れた音同士が意味を持った物として繋がりを作っている演奏で、なかなかできることではありません。
第3位のドイツの男性🍁Mr.Sven Bauerは、30代に入っていると思うのですが、熟練度と良い意味の若さが同居していて、多方面に揃った演奏でした。ハイドンとリストだけというプログラミングの短さも影響したと思いますが、個人的にはもっと上でも良かったと思います。
それから、同じく第3位の🍁Ms.Mariia Narodytskaも、独特な印象を残してくれました。日本人が30代となっていった時にコンクールに再度参加しようとなった時にこのような方向に行くことはたぶん難しいだろうなという音楽を聞かせてくれました。

また、年齢13歳までのPiano Talents部門もとてもレベルが高く、その中で、単独での第1位になった🍁澤田幸希くん(12歳)は本当に素晴らしいリゴレットパラフレーズで、個人的にはグランプリを彼に出して良かったと思っています❗(残念ながら、他にも素晴らしい才能がかなりいた部門なので、上述のように点数が割れてしまった側面があります💦)
澤田くんは今後もどんどん世界で勝負していって日本を背負うピアニストになっていく才能だと思います✨
第2位に4人並びましたが、その中で個人的に、
🍁Miss Yinqi Wang(12歳)には澤田くんに次ぐ点数をつけました。こちらも凄い才能で、素晴らしいショパン即興曲1番を聴かせてくれました。

16歳までのYoung Virtuosi部門は、部門の中での高いレベルの参加者の割合が一番高く、その中で上位に日本の🍁藤本莉奈さん(第1位)と🍁原田怜くん(第2位)が入ったことは誇れることだと思います。
お2人ともレッスンしたことのある知っている人達なので、なおさら嬉しく思いました。
藤本さんは、この1つ上の部門(19歳までのYoung Artist部門)でも曲を変えて第2位となり、流麗なテクニックと自然な音楽の流れを持つ人で、これからがさらに楽しみな逸材です。
原田くんは、受け答えからも思慮深さと控え目な感じも漂ってくる人ですが、演奏になると一転して積極的で雄弁な演奏となり、やはり高い能力を持つ逸材ですね。
お2人とも、これからさらに伸びていく方々ですから、ぜひとも頑張ってください✨

一番小さい部門(10歳までのJunior部門)では、第2位に日本の方々がお2人(🍁安井友理ちゃん、🍁佐藤壮真くん)入られました。
お2人ともとても良い演奏で、これからもぜひ頑張っていってほしいと思います😄

今回全体を審査して、上位の方々の演奏からももちろん様々なことを感じましたし、考えさせられましたが、
それらは言及され尽くしている面もありますので、別の点を。
言葉は良くないかもしれませんが、いわゆる、上位でない方々の演奏(専門的に学んでいる人に限定します)に、海外のピアニストと日本のピアニストの差(あえて、差と言ってしまいます)を強く感じました。

ポリフォニックな能力の差にはかなりの開きを感じました❗また、今弾いている部分とそれより前に出てきた部分との繋がり、あるいは今弾いているフレーズと次に出てくるフレーズとの関連性、などに優れているピアニストが海外の人では特に多く、日本人の方は、目先のフレーズはとても美しくキレイに弾いているけれども、ただその場その場の現象としてとどまっているというか、物語で言えば、伏線とその回収など、「時間の芸術」であるからこそその「時間」を使って表現していることを、じゅうぶんには感じ取れない演奏が多くありました。
ポリフォニーに関しては、日本の方も「いわゆるポリフォニックな曲、一目で(一耳で)ポリフォニックとわかる曲」は素晴らしく弾ける方が多いですが、あまりそこにフォーカスされない曲においては、如実に差が出てしまっていました。
「伴奏だって、縦の立体的なものが横にそれぞれ繋がっていっている」ことに気にも留めないと見受けられる方が日本人には特に多くいました。

また、比較的小さい子の部門では、(良く言われることではあるのですが)、もちろん上位の海外の人達にもたくさんミスなどしているし、指がもつれていて弾けていなかったりという場面はあるのですが、
日本人の方の場合、ミスや指のもつれが無くなって初めて美しく雄弁な演奏になる場合が多く、それに対してヨーロッパの人は、もつれていても美しい、もつれていても雄弁、であることが多く、
国民性もあると思いますが、しかしグローバルな社会の中で、我々日本人が出遅れている面もやはりあるなということを実感しました。

まだまだ、感じたことはたくさんありますが、既に相当長い文章になってしまったので、今日はこの辺にしておきます😅

ポーランド🇵🇱の現地で審査していたら、4日間ほどで終了していた審査日程が、オンラインで253人となり、3週間強の長い審査期間となり、
本当に刺激的な時間を過ごさせていただきました。

皆さんの今後の更なる発展をお祈り致します❗✨

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