オープンハウス2日目
友人のジョアンナ夫妻誘われて、
テンプル 地区に行きました。

ここは ややこしくてどうもよくわからない場所でした。


行ってみて すっきり!

テンプルは 日本では「寺」ですが


ロンドンでは 

12世紀からある 「テンプル教会」をさします。

当時 テンプル教会は、テンプル騎士団の本拠地。

場所は、ロンドン中心部テムズ川北岸


テンプル騎士団とは、十字軍のこと。

十字軍は ヨーロッパ国境を越えて、

イスラエル エルサレム 聖地奪還へ赴いた 

キリスト教徒の戦士たち。

このテンプル教会
映画や小説で大ヒットした、ダビンチコードで、

日本でも有名になりました。

小説にも登場した「聖杯」伝説が、

今も残っている。

 

テンプル地区が、ややこしいのは、

 

テンプル騎士団の教会のほかに、

テンプルと名がつく、

テンプル騎士団とは無関係な

歴史的建物が3つあるせい。


その3つとは、

 

ミドルテンプル 

 

インナーテンプル


ツーテンプル プレイス

2Temple という番地

 そのまま建物名になっている)


ミドルテンプル と インナーテンプルは

両方とも、

法廷弁護士名誉会員クラブのようなもの。

 

もともとは、同じだったのが 分裂。

起源は12世紀というから、

こちらも テンプル教会同様 古い。

 

 

 

 ミドルテンプル ここで長いテーブルを並べて

 ディナーをする

 

 

 

 法廷弁護士から、毎年3名が選ばれて

 協会運営をする。紋章を作り、永久に残る。

 左上が1番古い人で、なんと 1631年!

 

 17世紀〜 の君主の肖像画がずらり

 

 ミドルテンプルの中庭

 

 

 

 

ツー テンプル プレイスにも、今日は入ることができました。

1年に2度しか、一般公開されないらしい。

(ツーは番地です。複数のツーではないので、2つありません。)

 

十字軍とは無関係。

法廷弁護士とも無関係。

 

歴史は新しくて、150年ほど前にできました。

(英国では、150年前は「新しい」というので、最近 私もそう思うようになってきました)

 

 

 ↓ 風見鶏 リバティ百貨店に似ています

 

これを建てたのは、
アメリカ ニューヨーク 有名な高級ホテル 

ウォルドルフホテル の経営者一族の先代
もともとは、ドイツ移民アメリカ人。

 

一族は、麻薬や毛皮業、悪徳取り立て不動産業、

で財を成した。

そう取沙汰されるのが嫌で、アメリカを離れ、

イギリスに移住


ウォルドルフ氏、お金に糸目をつけないから 

好きに作ってくれたまえ~

と ゴシック様式の屋敷を立てたのが こちら。

ビクトリア朝時代は、

ゴシックリバイバルが大人気。


ゴシックなので、見た目 華やかではありませんが、
きらびやかな宮殿よりも 

ずっと莫大時間費用がかかります。

ビクトリア職人のクラフトマンシップが 

発揮された館です。

 

高級木材マフォガニーで覆われた、

アメリカ、英国 両方の偉人や文化が

モチーフの大階段は必見。

 

 

 

 

 

彼には、子供がいなかったので、

その後、保険会社がここを購入。

 

その保険会社が、

スエーデンから購入したという 

トナカイの毛皮のソファーが 

エントランス横にある。

 

実は、この毛皮が、この館で一番古いアイテムだそう。

 

なんと 200年前 輸送途中、船が沈没。

トナカイの毛皮は そのまま海の底に沈んでいた。

その後、トナカイの毛皮は救出され、

このソファーとなった。

ほころびているのは、そのせい。

 

面白すぎるドラマがありました。

 

それにしても、ウォルドルフ氏、

ここ以外にも いくつか邸宅を持っていた。

ものすごい資産家だったけれど、

彼は、男爵の称号も もらっていない。

お金だけでは、英国貴族になれない....

 

  ドイツ系アメリカ人ですが、英国人に。