最近、ガイドコースで、リチャードさんに、

からかわれていることがある。


ヘンリー8世の壁画の説明を 1人5分 する練習。

まず リチャードさんがやって、
次に私の番。

リチャードさんは、
知っていることを、何の苦労もなく 型破りに
面白おかしく話せるタイプ。
英語が母国語だからと言って、

誰でもできるものではない。


10代後半の息子さんが2人、いるそう。

いいお父さん? と聞いたら、

自分は、面白いおやじ だぜ〜 と言う。

そうだろうなぁ。


さて、私の番。

私が、リチャードさんのようにやったら

何の組み立てもない支離滅裂スピーチになるのは、目に見えている。

話し方もゆっくりとなれば、

情報量は、リチャードさんの1/5程度になりそう。


対策として、完全スクリプトを

作成することにしている。

言葉を厳選して、文構造をきちんとすれば、

語数が1/3でも、情報量は同じか、

それ以上だったりする。


私の番が終了。


リチャードさんが、驚いた表情になって、

真顔でこう言った。


僕は、ペラペラたくさん喋って、

君はゆっくりで語数も少ないのに、

情報量は、君の方が圧倒的に多い。

君の話は、知的な内容だ。


あら〜 だって原稿作ったもんね。


ところで、

ヘンリーについては、

ずっと気になっていることがある。

ヘンリー8世の横に立つと、私の顔の高さに、

気になるものが描かれている。ポーン

ヘンリーの股間に、飛び出して目立つモノが…。

( 2Dだけど、飛び出している、ように見える)


この際、リチャードさんに聞いておこう。


これは、何?と コソッと指差して聞いた。


リチャードさん、にやあ〜として


コッドピース だよ。

昔の男性の下着さ。

中世は、パンツはいてなかったからね。


そうだよ!

君、コッドピースの説明 入れるべきだよ。

だって、聞き手は、皆、知りたいと思ってるよ。

笑 笑

リチャードさん、どこまで本気やら。


確かに そうかもねえ。

で、

私のガイド原稿に、加えることにした。


 「ヘンリー8世の ここをご覧下さい。

  こちらは、コッドピース と言って、

       中世の男性の下着でございます。

  身分の高い男性は、

       刺繍や金糸で豪華に飾りました。」


ロンドン塔には、ヘンリー8世の鉄の鎧がある。

股間の巨大な筒をみて、ビックリポーン したのは、

きっと私だけではないはず。

あれも、コッドピースですね。



先輩ガイドに、その話をしたら、

あんまり詳しく話さなくていいから〜

さらっと、でいいから〜

と、念を押された。


リチャードさんは、

あれ以来、私の顔を見ると、

コッドピース と言ってくる。滝汗


しかし、

ポートレート ギャラリー にせよ、

ロンドン塔にせよ、

あれだけ いろんな説明があるのに

コッドピースの説明は

どこにもないのは なぜ?


コッド は 魚のたら? 

タラの皮で作る?

と思ったら 全然違いました。

「袋」の意味です。