アテルイの調査で岩手県を訪れた昨年(令和5)、丹内山神社の巨岩磐座に祀られているとされる縄文・蝦夷の神「アラハバキ」の来し方を観れば、その先に早池峰神社があった。早池峰神社の御祭神は瀬織津姫である。由来によれば、瀬織津姫は西暦807年に、早池峰山の山頂に祀られたことが始まりと聞いた。


 吾野緒濫人は、アラハバキ神が祀られているとされる磐座を、荒々しく威圧的なものだと思っていたのだが、その場を訪れてみると、山は豊富に蓄えた水がひたひたと漏れ、磐座には胎内に見立てた空洞があり、その波動はやさしく豊かで抱擁感に溢れていた。それは戦い鼓舞するような男神ではない。母性で包みこむ育みの女神のそれではなかろうか。
 吾野緒濫人の妄想は、こうしてアラハバキ神は、男神ではなく女神に違いないというベクトルを強くしていくことになる。
 そこから、すくっと「瀬織津姫」のイメージが立ち上がった。というのは、丹内山神社の巨石磐座の東側から、ヒタヒタと湧き水がしたたり流れて潤していたからである。速川とはいかないが、清い水の流れは、祓い清めの基本である。そこに、瀬織津姫のエネルギーが感じられたからである。

 吾野緒濫人は、アテルイが信奉していたであろうアラハバキ神の正体を確認するためにではなかったのだが、事前に早池峰山と、その西側の里にある早池峰神社を下調べしてきたのだが、丹内山神社をさんを参拝して、その山と神社との関わりの線が見えてきた。アラハバキ神の正体の鍵は、「瀬織津姫」である。

 神社の御祭神は,ほとんどが山に関わりがある。早池峰神社(西側)の本宮は、早池峰山の頂上にある。早池峰神社は、山頂の本宮から東西南北の四方に里宮が拝された構造になっていた。中でも一番有名なのが、西側の神社である。
 この神社は、西北方向から東南にほぼ一直線で階段がつづく、巨大なスケールの山間にある。里には、大和坊という旅館があるが、小さな集落があるだけで、深い山の裾野である。
 吾野緒濫人は、少し先の道の駅で車中泊し、翌朝すぐに、早池峰山の山頂を目指して登った。が、登山道の核心は、巨岩がゴロゴロの歩きにくい急斜面の直登が2キロくらいある厳しい道だった。
 やっと辿り着いた山頂には、頂上の磐座にたくさんの剣が奉納されていて、それは荒々しい印象だった。すぐ近くには、平成11年6月に建立された、大きな十一面観音像もあった。山はどこでもそうだが、早池峰山は蛇紋岩がむき出しの荒々しい山容である。尖った岩の山頂の雰囲気は、極めて男性的である。

 


 
 吾野緒濫人の意識は、この時里宮の早池峰神社に飛んでいた。早く降りて、ゆっくりと参拝したいと念じていたのである。
 ところが、下山では、岩のゴロゴロの核心部で苦労した。緒濫人の体力は、よれよれであった。そして悪夢が訪れた。
 地球が半回転と半分、移動したのである。
 右の頭部を蛇紋岩にダイレクトに打ちつけた。「終わりか……」と一瞬思ったが、しっかり意識はつながっていて、「頭は大丈夫だ」と思った。が、なぜか体が言うことを効かない。吾野緒濫人の体は、ほぼ40度くらいあるゴロ岩の急斜面で、頭を下にして横たわっていた。が、右腕が動かない。
 この時、奇跡的なことだが、緒濫人のすぐ後に3人の登山者がいて、すぐに救助にかけつけてくれた。右腕が動かないと告げると、右手で持っていたストックの紐が、不思議なことに、岩の割れ目に挟みこまれていて、動かないということを教えてくれ、紐を引き出してくれた。
 つまり、ストックの紐がひっかかたので、緒濫人の体は下にずり落ちることから救われていたのだ。さらに幸いなことに、頭を打ちつけて小さなコブはできたが、五体はほぼほぼ何の支障もなかった。
 いま振り返れば、大怪我をして救助されるか、死んでもおかしくはない大転倒だったのに、二つ、三つの奇跡が重なって、ほんとうの命拾いをしたわけである。
 下山すると、私の転倒への救助の準備がされていた。無事に下山したので、山の管理の方々に心配をおかけしたが、その対応への気持ちに頭が下がった。ありがたかった。感謝をした。
 「怪我の功名」……とは正に、このことかもしれない。

 こんなことがあったが、とにかく里の神社に参拝したい。
 急ぎ駆けつけたが、西日がまだまだ高い16時前だった。

 早池峰神社へは、北側の方向から入るルートがあった。境内に入って気づいたのは、数百メートルはありそうな長い階段の参道だった。方位を調べると、西北向き。緒濫人のボーッと長い参道を見ていた。だあれもいない。夏の眩しい西日だけがたくさんの巨木の間に満ちていた。

 


 そのとき、「こんにちは~」と少年が階段を登ってきた。「こんにはち」と返して挨拶をした。少年は緒濫人の立っている横に入り、スマホを取り出して写真を撮った。それは小さな神楽の施設のようだった。
 「何でこんなところを写真とってんだろう?」と怪訝に思いながらもやりすごし、本殿に参拝した。するとそこでまた、少年とすれ違った。
 その直後、緒濫人は、ハッとした。
 「ひょっとして、あの少年は……?」
 見れば、もうあたりには人っ子一人いない。
 「ざしきわらし……座敷童子……」

 後日、知人の霊能者が言った「頭打ったから、見えたのよ」。
 
 早池峰神社で座敷童子の仕業だというYouTube映像はいくつかあるが、緒濫人が見たものは、スマホを持った童子そのものではなかったか。
 なぜって、あんな山奥のだれもいない神社に、少年が出てくることは、ものすごく考えにくいからだ。早池峰山の頂上から、里の神社に意識を飛ばしてきたので、それに応えてくれたとしか思えない。ものすごく不思議なことだが、ありがたいことである。

 そんなエピソードがあった瀬織津姫の早池峰神社、正式参拝をした、こんな動画をYouTubeで見、その関連からその次の動画を見て、いくつか大きなヒントを得た。瀬織津姫とは何か? から、役行者、聖徳太子、空海と四国八十八ヶ所遍路……つながっている? 吾野緒濫人は、ここには出てこなかったが、竹内宿禰とヤマトタケルが素地を作ったと思う。そういう気づきと妄想が、ぶわっと浮いてきて愉しかった。
 何がどう、つながっているか?
 それは、ヒ・ミ・ツである。

 このYouTube動画には、チャネラーの方が2~3人出ていらっしゃる。お名前がよくわからない。女性の方は、純子さん、男性の369さんは配信者で、ウフィーさんというのは天王寺の僧侶? みなさん、いわゆる宇宙人的な方々。緒濫人は,この方たちのことを全く知らない。が、紛れもない本物だと直観した。
 ただし、この動画の編集には、若干やりすぎなところがある。タイトルがクサすぎてニセモノっぽい。動画の一部に、いらやしい強調がある。しかし、チャネラーの方のメッセージには、どれもが真我の裏付けを感じた。
 公開動画である。配信者には無断で、勝手にご紹介する。興味があったらぜひどうぞ。かなり長いので、自己責任で……。

「瀬織津姫の奇跡をみた時、破竹の勢いで次々と願いが叶い始めます!日本最強パワースポット神社|日本崇高神 瀬織津姫|早池峰神社正式参拝|Hayachine Shrine Japan」
https://www.youtube.com/watch?v=VbH0QpTWCKM&t=1902s


「衝撃※2025年日本がヤバい。瀬織津姫と宇宙からのメッセージ」
https://www.youtube.com/watch?v=ac7mlCw4GKg