うつむくな 胸を張れ ②
大沼は「登校する時、いつも下を向いて、うつむいて歩いていた」という。
「下校する昼の生徒とすれ違うのが嫌だったんです。自分が貧乏で昼の高校に行けなかったことが恥ずかしかった。でも、定時制高等部の会合で、池田先生からあの『私と歩みを共にしゆく友に』という色紙をいただいてから、胸を張って学校に行けるようになりました」と語る。卒業後、富士短大の二部に進んだ。
岡本周二(東京・杉並区、副本部長)は京都の高校を卒業して上京。東京駅の近くで、産業用モーターなどを製造する会社の経理を担当していた。就職して三年目、富士短大の二部で学び始める。
「先生の『高等部員は全員、特に男子は大学に進んでほしい』という指導を聞いて、進学を決意したんです。たまたま職場の経理部の先輩が富士短大の出身でした」。
公認会計士の緒の荘一(埼玉・川越市、副支部長)は、高校を卒業してから七年経った後、富士短大の二部に入学した。
「高校三年の時に父が白血病で亡くなり、大学進学はあきらめたんです。工場や会計事務所で働きました。私も入学してから先生の母校だと知りました。大学会の結成式では、先生から『富士短は経済で行きなさい』と励まされ、本気で公認会計士を目指すようになりました」。