庶民の精一杯の抗議 ①
大阪大会は開会の辞の後、まず夕張炭労問題、大阪事件の概要について報告があった。続いて関西総支部長の白木義一郎が、警察、検察による冤罪事件を糾弾した。
──関西が一番お世話になってきた池田室長が逮捕されたことは、晴天の霹靂であった。獄中闘争の間、真相がわからず、いい加減な話をするわけにもいかず、関西の同志は沈黙を続けざるをえなかった──白木がそう語った直後のことだった。
耳を圧するような轟音が、公会堂の場内を震わせた。雷鳴である。朗々とした白木の声が聞きとれなくなるほどの大音量だった。場内にいた立花丸子は「とてつもない雨と稲妻でした。公会堂の窓ガラスは、戦争中に焼夷弾が落ちた時のようにビリビリと鳴りました」と語る。
火柱のような閃光が走り、何度も中央公会堂の銅版の屋根と赤レンガを照らし、場外の参加者の笠や濡れた顔を照らした。開会前、場外のスピーカーの電線を張った岡崎暢茂。大会中は北浜の難波橋で人の流れを誘導したが「一緒に整理にあたっていた警官は、いちはやく雨をしのいでいた」(岡崎の手記)。それぼど激しい雷雨だった。