人間扱いされず ①
後に初代の都島支部長を務めた長谷川元一。
「(池田の逮捕を知らせる)電話に『なんでや?』と我が耳を疑った・・・・・すぐに缶詰や牛乳を買い入れ、スクーターで突っ走っていた」(長谷川の手記)。運転免許を取ったばかりだった。
1年前の「大阪の戦い」で、池田の指揮をつぶさに見てきた。
「先生は身体が悪うて、ウチで休まれたことも・・・・・その命懸けの姿を見て、ワテらは鉄砲玉みたいに飛んで、大阪じゅうを駆け回った」とも語り残している。長谷川は大阪府警察本部の正門受付で、池田への差し入れを申し込んだ。
「何となく変な雰囲気のなかで『ここにはいないよ。天満署だ』と言われ、すぐ天満署に走った。
風呂敷には、缶詰と氷を入れてたので、氷水がポタポタと流れていく。『はよ、せな』と焦る気持ちを抑え・・・・・(天満署で)差し入れを申し入れると『そんな人はいない。本部の方』と言われ、再び府警本部へ向かった。が、結局、差し入れは受け入れてもらえず、ヘナヘナとその場に座り込んでしまった。その時の悔しさといったら、今でも忘れられない・・・・・人をバカにしたというか、庶民をあしらう横暴さに心から憤りを感じた」