池田会長は、ユダヤ系、アフリカ系、イスラム系など多様なアメリカ人と対話を重ねてきた。政治家、学者、経済人、芸術家、社会運動家・・・・。交流の幅は広い。
肩書きで人を選ばない。ある著名人との会見を用意した幹部に語ったことがある。
「肩書きでなく、誠実な人との語り合いたい」
ハワイ・東西センターのオクセンバーグ理事長。カーター政権下は国家安全保障会議の中国・インドシナ担当上級スタッフだった。クリントン政権下でも米中関係のアドバイザーだった。
学会への関心は高かった。
軍部による壊滅的な弾圧を受けながら、日本最大の宗教団体になった。戦後日本の奇跡的な復興のエネルギーの一つである。しかも共産主義国とも友好を深め、世界各国に会員がいる。
ミスター池田、どんな人物なのか?
来日した際、オクセンバーグは関係者に尋ねている。「お会いする際、特別なルールはありますか」東洋の宗教指導者と会う場合、往々にして制約や慣例がある。身体に触れてはいけない。目を合わせてはならない。ひざまずく必要がある。エトセトラ。
答えは「なにもありません」
会見を終えたオクセンバーグは声を弾ませた。「理知的だ。進取に富んだ宗教指導者だった」
アメリカ大統領との会見も、J・F・ケネディ以来、幾度となく話があった。
1992年(平成4年)、当時のジョージ・ブッシュ大統領のパーティーに招待された。この時も、会長から指名を受けて学会の幹部が応じている。
この時だけではない。「アメリカは政治の国。あえて大所高所から考え、大統領と会う選択肢をとられなかったと思います」と、ある幹部が述べている。
政治と一定の距離を置く。特定の党派や勢力に与することはない。あくまでも「よき市民」として生きる。SGIの一貫した原則である。
池田会長がアメリカ刻んだ足跡は多い。
アメリカ創価大学、ボストン二十一世紀センターの創立。ハーバード大学などでの講演。米国務長官キンシンジャー、経済学者のガルブレイス、レスター・サロー等々との対話。
文明間対話の対談集だけでも──ヌール・ヤーマン(ハーバード大学教授、文化人類学者)ドゥ・ウェイミン(ハーバード大学教授、儒教研究の世界的大家)、ハービー・コックス(ハーバード大学教授、宗教学研究の第一人者)、エリース・ボールディング(平和学者・社会学者)、ヘイゼル・ヘンダーソン(未来学者)
マジット・テヘラニアン(平和学者)、ノーマン・カズンズ(ジャーナリスト・医学者・平和思想家)、ライナス・ポーリング(世界的科学者・ノーベル化学賞・平和賞受賞者)・・・・・。
40年以上におよぶアメリカ社会への貢献については、稿を改めて述べたい。