よほど印象に残ったのだろう。チャールズは、友人の公爵レディングに語っている。
「大変感銘を受けた。自分のことを、これほどまで理解してくれる人がいることも知らなかったし、出会ったこともなかった」「池田会長ほど英邁な人格の人は、世界でも稀有だろう」
もう一度、会ってみたい。翌1995年(平成7年)、自ら創立した建築学院で展覧会が開かれる。池田会長に招待状を送った。
展覧会の当日──。
来賓と挨拶を交わしながら、ひとりの人物の顔にチャールズの目が止まった。代理として来場したSGI関係者である。
前方に招き寄せ、なんの前触れもなく、大きな声で呼び掛けた。
「皆さん、聞いてください」
参加者はざわめき、耳をそばだてる。
「私は過日、池田会長という日本の指導者にお会いしました」
ハプニング。順序だった式典信仰に慣れている人物ににして、きわめて珍しい行動である。
「実に率直な方で、初対面とは思えないほど、私のことを深く理解してくださり、大きな感動をいただきました。誠に尊敬すべき人物です」
万感こもるスピーチだった。
なおもチャールズは語った。
「池田会長はお元気ですか。語り合ったことは今もって大切にしています。よろしくお伝えください」