帰国子女のつぶやき -9ページ目

帰国子女のつぶやき

日本ではわからないことだらけ。日本は大好き。日本の文化も大好き。でも日本の社会は戸惑うことばかり。

 

で、20億の話聞いて、どう転んでもこの会社が危機状態になるって知って、ミキさんにまたラインしたの。

 

ミキさん、(本社の)常務についてシカゴに行ってたんだけど、常務も気にしてるって言ってたから。

 

ちょっと迷ったけどね。 いくらミキさんでも、工場の内情を本社の人に言うっての。でも、他に何も思いつかなかった。だから私からの情報を常務に上げるかどうかはミキさんに任せたの。。。

 

社長が言ってた事、全部、ミキさんにラインした。

今回の不具合は工場側の責任だけだというのは疑わしいこと。

本社の設計ミスの可能性もあること。

それを調べにフィリピン工場に社長と行くこと。

顧客から20億の賠償金を要求されてて、本社はうちに肩代わりするよう言ってきたこと。

それをするとうちは潰れてしまうこと。

 

それが金曜日の夜。

で、土曜日、朝起きたらミキさんから返事きてた。

「わかった。 いろいろ複雑な事情があって細かいことは言えないけど。私は社長とエイコさんの味方だから。 私から返事なくても、逐一情報をあげて。常務に上げるタイミングと内容は私に任せて。」って。

 

びっくりした。 ミキさんが、結構真剣に返信してきたこともだけど、ひょっとして今回のクレームのやりとりについて、常務は細かい内容を知らないのかなって思った。

ハンドリングしてるのは(本社の)本部長だから。 常務まで報告をあげていないこともあるのかなって。 でも、顧客の社長と常務は仲がいいからって、ミキさん言ってたし。 仲がいいからこそ、言わないし聞かないこともあるかも。 

 

なんかモヤモヤしながら、私は、テラスで洗濯物干してるMちゃんをマンションに残して、朝から早朝おじさんの喫茶店に行った。

聞きたいことがあった。

以前、パンクから聞いた話。

早朝おじさんとこの若い人たちが別の団体と問題を起こしたとき、どうも早朝おじさんが解決にあたったみたいだったから。

店長が軍歌の入ったどれも同じCDを20枚も早朝おじさんから買い取ったって聞いた。

 

「あらー今日はひとりなの?」ってお店に入ると、奥様が驚いてた。

「ちょっと、お父さんに相談があって。」

土曜日の朝だから、お店には結構お客さん、といっても2,3組の常連さんだけど、がいたから、上で話を聞こうってなって、二階にあがった。

 

早朝おじさんに簡単に話をした。

「お父さん、昔、若い人たちがもめたとき、軍歌のCD買ったでしょ?」って私はその時の話を聞いた。

早朝おじさんところの若い人たちが道を歩いていたら、数人の不良に因縁つけられたんで、逆に向こう側の人間をちょっと痛めつけたらしいのね。 若い人たちは、相手が組織の人間とは知らずに、単なるストリートギャングと思ったらしくて。 で、実は組織の人間で、あとからお金を請求してきたというわけ。

ま、細かいことは省いて。それで早朝おじさんが、相手の事務所に単身で乗り込んで、結局は30万円で話をつけたんだって。 それでCDを30枚買ったんだって。 1枚1万円で30枚。 それを知った店長が20枚を20万円で買ったんだって。 

「なんでそんなことを聞くんだい?」って早朝おじさんが聞くから、私は今の会社の話をして、なんか私にできることないかなって思ったって言ったの。

「ほう。20億の落とし前か。 エイコちゃんはスケールがちがうな。ははは!」って笑うの。

 

「オトシマエ?」

「賠償金のことだよ。 カタギの人が使う言葉じゃないから、気にしないで良い。 そうか。20億か。 まあ20億が払えないなら、現金で4億くらい持っていって、これで勘弁してくださいって、頭下げれば収まるかもなあ。」って。 

「え? ディスカウントしてもらうの?」

「なんじゃその、ディスなんとかとは。」

「値段の交渉。」

「そう。値切るんだ。 20億なんて向こうも吹っかけてきとるに決まっとる。 いくらで折り合いがつくかは、相手次第だが、まあ4億か5億を現金で目の前に広げられたら、人間、心は動くもんさ。」と言って、手巻きタバコを吹かした。

 

そうか!その手もあるね!って思って。今度、社長に打診してみようって思って、ちょっと気持ちが軽くなったんで、「ありがと、お父さん!大好き!」ってハグして下に降りた。

下に降りていったら、「あらー もう帰るの? ごはんは?」って奥様がいうから、「今日は予定あるからいいでーす。」って奥様にもハグして店を出た。

 

で、結局、土日は、ミキさんとラインのやりとりだった。

わかったこと。 

本部長はうちの会社を潰してたがっていること。

理由は、敵対していた前任の本部長の追い出しに成功して、自分がその地位に就いたから、前任者がしていたことをすべて否定したい。

男の焼きもちだね。

この会社を潰して、生産設備を本部長の息のかかっている関西の生産工場にすべて移設して、その工場をフィリピンとタイ、中国のマザーにしたい。

 

20億の話は常務も知らない。

不具合の内容は把握している。

設計ミスの可能性はまだ常務に言及していない。

 

「フィリピンで調査が終わったら、また教えて。」で、ラインが終わってた。

うん。なんかおぼろげだけど、光が見えてきたかなー。

ミキさんいるしねー。

常務が知らないってなら、常務を味方にすればいいんだー。

 

ってことで、翌週から社長と品質管理の人とフィリピンに飛んだのー。

 

お腹空いたー。