滞在2日め その4
Tuanさんのバイクの後方座席に乗り、10分ほど走る。
細かい路地を抜けたところで・・・・・・ありました、驚愕のピッチが。
もう、初日(2日めだけどね)からカルチャーショックを受ける。
世界中のサッカーを知るエイジーニョも
見たことのない環境だった。
入り口にはバイク置き場。
中に入ると「学校の校庭かな?」と思しき土のグラウンドが。
ここが横に3つに仕切られ、ミニゴールが置かれている。
各ピッチゴール裏には、女の子のサポーターもいる。
Tuanさんは、ここで銀行対抗のリーグ戦に出場するのだという。
このサッカーはなんて名前だ? と聞くと「7on7」「ミニサッカー」だという。
聞くと「ベトナムのほとんどの選手は、ここから巣立っている」とのことだ。
Tuanさん自身もお父さんがベトナム代表選手だったらしい。
ご自身は勉強の道を選び、今は草サッカーを楽しんでいるという。
なんて話を終えると、銀行の同僚に紹介された。
2~3人に紹介されると、次から次に向こうから寄ってきてくれた。
名前はなんだ、ナカタですか? どこから来たのか、いつまでいるのか、何しに来たのか?
ああだこうだ聞かれる。
ドイツじゃ、ありえなかったことだ。
オレは持ってきていたウエアに着替えて、Tuanさんに申し出た。
「試合に出してくれないか」
いやー、申し訳ないと断られた。
無理矢理記念写真に納まる
試合前の挨拶。みんないたって真剣に試合に臨んでいた
仕方がないから、ピッチサイドで試合を見る。
最初の興奮で不覚にも気づかなかったが、ものすごく古くさーいサッカーをしている。
後方からボールをドカーンと蹴る。とにかく、バカスカ蹴る。
その後は運任せ。
前方の選手が拾えばラッキー、拾えなければ、また次で。
時折、きらりと光るテクニックがあるが、ゴールには結びついていない。
戦術的に、古くせぇサッカーだ。
さらによく見ると、誰もサッカーシューズを履いていない。
白くて、底があめ色の靴を履いている。
オレは、ピッチに入る自分をイメージした。
ここでダイレクトパスを連発したら、カッコいいだろうな。
まぁ、明日から頑張ろう。