滞在 2日め その2
午後、タクシーで郊外のスタジアムへ。
ミンディンのナショナルスタジアム、アジアカップ予選グループの試合会場だ。
部屋でネットが繋がらず、ホテルを移動することに決めた。
ならば、ここホアンキエム湖周辺にするか、いっそのことスタジアムの目の前のホテルで開幕を待つか、現場を見て決める。
もう、サッと決めよう。
車で20分ほど移動した。
郊外の住宅地にある。はっきり言ってつまらん場所だ。
すぐにホアンキエム湖周辺のホテルに決める。
まぁ、ついでにスタジアムの中も見ておこう。
タクシーの運転手に10分ほど待ってもらうことにし、駐車場入り口から中に入る。
ガリガリに痩せた警備員のおっさんがいるが、目を合わせず進入。
こういう状況では、何か文句を言われるまでは、何も申し出ないほうがよい。
アジア・中東のスタジアムの警備員系のおっさん相手にはね。
2歩、3歩と進むと、ピーピーと笛を吹かれた。
ここで警備員にはじめて「入りたい」と申し出る。
ベトナム語でだーっとまくし立てられた。
ひと段落つくと、しっ、しっと追い払われる。
分からないから、「中に入りたい」と英語で言う。
また、追い払われる。
タクシーにもどり、ドライバーと「困ったな」と顔を合わせる。
午後の日差しの下、汗がだらだら吹き出ている。ペ
ットボトルの水を飲み干し、再トライ。
入り口から歩みを進めつつ、聞く。
「OK? OK?」
警備のおっさん、「行け」と指で指し示す。
なんだー? さっき「行くな」と言うとったのは、なんなんだ?
まぁこの際、過程はよい。中を見るのが目的だからね。
内側もいたってつまらないスタジアムだった。
陸上のトラックがあって、メインとバックの両スタンドだけに屋根がついている。
観客席と、トラックの間に堀がある。ただそれだけ。
はやくホテルを移って、Tuanさんを待とう。