雨の復帰戦 | 書き手 吉崎エイジーニョのブログ

雨の復帰戦

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ケガを押して、トレーニングに復帰!! 

しかし、表情のとおりの結果に終わった


Jリーグでは、宮本ツネが負傷から奇跡的な回復を見せているらしい。


なんでも、10月22日のJリーグ大分戦で右足じん帯を痛め、当初は「年内絶望」とも報じられたが、

その後4週間に訂正され、さらに10日でミニゲームに参加できるほどになったのだとか。


どんな治療法なんだ? 出来るんならオレも受けてみたいぞ!!
2週間前に負った足首の負傷のため、ボールが蹴れないイライラは頂点まで達しつつある。


月曜日あたりから、今日のトレーニングに復帰する方法をあれこれ考えていた。
冷やしたり、寝るときに足を上に上げたり、違うタイプのサポーターを買ってみたり・・・


練習当日・水曜日の朝、劇的な方法が見つかった。
医者から「痛むときは飲みなさい」と言われていた、痛み止めの薬を飲むと・・・すんなり、歩けるようになったのだ。


こりゃ、いけるで。"練習に参加→70%の状態でプレー→回復ぶりを監督にアピール→日曜日のベンチ入り"
という青写真を描いた。練習2時間前にもう1錠飲んで、テーピングを巻き、グラウンドに入る。


ところが、中途半端なトレーニング復帰は、より気持ちを落ち込ませてしまう結果に終わった。
19時前に練習場に着くと、見慣れないチームがいた。

聞くと、ウチのチーム(ボルシアLH)の1軍(=7部リーグ)の選手なのだという。

しっとりと迎えるはずだったトレーニング復帰は、なんと練習試合で再開した。
さらにさらに、3-5-2の左サイドでの先発出場を告げられた…


プレーできるのか? という迷いがあるまま、ピッチに立った。
おまけに、雨で気温が上がらず、気持ちも盛り上がらない。


キックオフ直後、MFの中央やや左でファーストタッチ。
右足で上手く相手の間を外し、右足のアウトサイドで外のスペースにボールを出した。

しかし、ボールはフォローに入っていた左DFのヨークと、トップ下のフェリックスの間に。
ヨークからは、「足元に欲しい」と強くリクエストされた。

ミスにはなったが、右足でボールを蹴れたことで、悪くはないファーストタッチだった。

ところが・・・この後、マークの受け渡しとプレスのかけ方で全くチームメイトと呼吸が合わず、どんどんプレーは悪い方向に向かっていく。


相手キーパーが、右サイドのDFにボールを出す。FWのイリアは「プレスに行け」という。
すると、左DFのヨークは「戻って、外をケアしろ」。頭が完全に混乱した。
監督が「ドイツ語を話せ」と言った意味がよく分かった。
周囲と確認を取り合わなければらならいし、時には反論も必要なのだ。
そうでなきゃ、主張されるだけの人になってしまう。


そうこうしているうちに、相手は確実に狼狽するアジア人のサイドを突いてきた。
15分過ぎ、3度めの全力疾走をしたとき、右足に痛みが走った。

その場でピッチを退く。

この瞬間、またしても日曜日のベンチ入りが厳しくなった。

後悔の念は、デビュー戦の延期よりも、この日の中途半端な自分の判断に立った。
戦う気持ちがちょっとでも欠けてる状態で、ピッチに入ってはならない。
天気と同じく、かなり暗い気持ちで練習場を後にした。


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ロッカールームに戻ってもローテンションのまま。

ケガのショックはやはり大きいのだ


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さすがに今日は、積極的に写真を撮る気にはなれなかった。

プレー感覚を全く忘れている。確実に下手になってる。

悩みのひとつは、「ちょっと軽くボールを蹴って、感触を確かめよう」

というのが、ドイツでは不可能なこと。

練習の紅白戦でも、みんな容赦なくぶつかっている行くからだ。

ここに来て、2ヶ月。

はじめて口にするのだが、「日本に帰って、リフレッシュできないかな」と一瞬だけ思った。

落ち着いた環境でケガのことを忘れ、リハビリからじっくりやる。

そんで、ボールを蹴りながら、プレー感覚を取り戻していくのだ。

”フットサル” がやりたい。

東京では、女の子が同じチームにいて、ワイワイやってたな・・・


ケガの度に帰国するJリーグの外国人選手の気持ちが分かる。

外国でケガをするというのは、予想以上の困難だ。

まず、体を動かせないストレスは耐えがたい。

そして、チーム内での信頼をどんどん失ってるんじゃないかと考え込んでしまうのだ!!

そんなら、いっそのこと、姿を消したほうがマシなんじゃないか?

旅にでも出ようかな!?