ラッキー肩透かし | 書き手 吉崎エイジーニョのブログ

ラッキー肩透かし

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意外な展開の一日でした


前々日の市役所に続き、今日は銀行の口座を開設に行った。


日本にも支店があるCITYBANKでは、おもっくそ断られた。「ビザがないとダメ」だそうだ。
 
続いて地元の信用金庫らしき感じの「Sparkasse」というところに行くと、支店長室らしき場所に通された。

堅物っぽいおじさんに

「どこの国から来た?」

「いつまでここにいる?」なんて、パスポートを見ながらあれこれ突っ込まれた。


話が職業のことに及んだとき・・・一気に問題が解決する。

「ピエール・リトバルスキーを知ってるか?」だって。

もう、知ってることを全部並べていった。

すると雰囲気はガラっと変わり、無事、通帳を手に出来た。
「人によって言うことが全然違う。基準なんてないんです」

と日本人留学生が常々アドバイスをくれているのを実感した。
 
夕方からは、ボルシアLHの練習に。ここでは"幸運な肩透かし"を喰らう。
 
19時の練習時間の30分前に、ロッカールームに着いた。

前日のユンカスドルフでのこともあり「このチームに入る」と告げようと思った。

だから、早く向かったのだ。
 
部屋に入ると、年配の方がいて、すぐに挨拶を交わした。

待てども待てども、入ってくるのはおじさん連中だ。

いつもの顔がいない。つたない英語で聞いてみた。「今日は、3軍の練習でしょう?」

すると、「エー?知らねぇよ」っていう顔をされた。

どこかに電話をかけて、確認を取ってくれた。

おもっくそドイツ語だったから、何を言っているか分からない。
 
練習は、水曜日と金曜日って言ったじゃない?

おかしい。まあ、練習場に行ってみよう。でも誰もいない。
 
いつもの人工芝グラウンドから、ちょっと離れた場所の天然芝グラウンドに行くと、

さっきのおじさんたちがミニゲームをしていた。
 
不安そうに歩くアジア人の姿が不憫に思えたんだろう。

「入れよ」と声をかけてくれた。

20人くらいの集まりの中には、浪越徳次郎みたいなおじいちゃんもいる(写真)。

横パスを出すとき、近くにいる相手を外すため、少しだけバックパス気味に蹴ることを心がけた。

親切心だったが、全部パスミスになった。
 
練習後、ロッカールームで着替えると、一向はすぐ横のクラブハウスへと向かった。
 
ここで、この肩透かしがすんごくラッキーなものだったことに気づく。

はじめて入るクラブハウスは、テーブルが8つもあって、中にはカウンターもある。

そこでまず、ビールとソーセージが振舞われた。 


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やがてスクリーンが登場し、ブンデスリーガが映し出される。

カードは、「レバークーゼン―ケルン」。


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「日本経済を半年学んだ」というマルティンさんが声をかけてくれた。

隣町どうしのケルンとレバークーゼンは仲が悪く、このカードは「ダービー」。

みんなでみるのが一番なのだとか。
 
ついでに、この集まりが何なのかと聞いた。
ボルシア・リンデンタール・ホーエンリンドの4軍なのだそう。

「指導者なんか、いないんだよ」だって。

ちょっと、ジーンと来た。


ここは、サッカー好きにとって天国だと思った。

代表チームの実力は確かに年々落ちてるけど、そんなことはある意味、どうでもいいのだ。