滞在2日め
2つめのチーム、ユンカスドルフの練習に参加
午前5時か6時くらいに目覚めた。
当然、日本時間が体に残っている。
こっちでは早起きなんだけど、日本ならテレビでタモリか小堺が出ている時間帯だ。
起きてすぐに、日本から引き継いだ「SOCCERZ」の原稿を執筆。
横浜の中澤選手について書き上げた。
http://www.aspect.co.jp/np/details.do;jsessionid=4391895441DF2E856FDAD2E857F4F06A?goods_id=667
ちゃんと労働しないと、ここでサッカーを続けられないのだ。
午後は、街に繰り出して、生活基盤づくりの準備に入る。
まず、調査したのは携帯電話。
プリペイドの機種を何個かチェックした。
通話だけの機種なら、30ユーロ(約4050円)から。
カメラがついてくると200ユーロ(約2万7000円)なんてのもある。
来年のワールドカップの時、
短期滞在者もプリペイド携帯の契約が可能かは、追って調査しときます。
一休みして、夜7時からは、2つめの練習参加クラブ、ユンカスドルフの2軍に顔を出した。
「ボルシア~」とは路面電車で3駅の場所にある、歴史あるクラブ。
2軍はクライスCだが、1軍は4部に所属していて、サポーターもいるそうだ。
前日とは打って変わって、ちょっと重苦しい雰囲気だった。
ここでも同じく、しっかりと握手をして挨拶を交わし、
名前を名乗っていくんだけど、ちょっと距離感を感じる。
外国系の選手も混ざっているようで、中東系、トルコ系の顔立ちが目立つ。
練習前、チームメイトにポジションを聞かれ「セントラルMF」と答えた。
前日の練習で思ったより自分のプレーが出来たから、思い切って言ってみたというワケ。
やっぱり、真ん中をやってみたいという希望はある。
しかし、練習に入ると軽いショックを受けた。
紅白戦で「浮き玉のパスは禁止」というルール制限を理解できず、チームメイトがキレた。
これに恐縮すると、パスミスを連発。タックルでも何度も倒された。
何より、真ん中のスペースでパスを受けてボールを止めた後に、
相手のゴールの方向に振りむくことが出来ない。
やっぱり、太ってるから?
いやいや、理由は2つあると分析している。
①相手選手のいない場所を見つけ出せない。
いわゆる「スペースがない」ってこと。
アジアの小柄な選手は、相手から逃げてボールを受けないといけないのです。
ぶつかられると、ボールを取られちゃいますから。
②ボールを受けて、前に振り向くスピードがない。
んで、スペースがないと、どうしても相手のいる場所でボールを受けないといけない。
スピードがあると、相手がぶつかって来ても、かわせるんだけど
・・・やっぱり、太ってるからだ。
この日の教訓。
真ん中でのプレーは、ひとまず封印しよう。
左サイドで勝負することにした。
前日のチームとあわせて見る限り、左の選手がいない。
そういえば、2004年の秋に「サッカーマガジン」で車範根
(チャ・ボングン=80年代の韓国のストライカー。ドイツのリーグで活躍)
の記事を担当したときに、こんな話が出てきた。
「ドイツは専門性を重要視するから、欠点を敢えて直そうとはしない。
左足が蹴れない選手には
『右の専門家になれるはず』と指導してきたんです」
たった2回の練習参加だけど、これは実感できた。
みんなほとんど左足は使わない。
オレは、走れない、跳べない、蹴れないの3拍子そろった駄馬だけど、
唯一自信があるのが、右利きなんだけど左足が蹴れるということ。
2歳下の弟は左利きだし、自分自身も水泳の呼吸と、針の糸通しという
妙なポイントで左利きだったりするのだ。うん、これで勝負しよう。
そんなことを思いつつ、練習終了後、居合わせたチームの理事に聞いた。
ここに入団できるでしょうか?
「あと、2~3回見ないと分からない。そこで話し合おう」
うーん、シビア。今日のプレーの感じじゃあ、無理かな?
長い一日だった。