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Update2: 黒田日銀による唐突なYCC修正について

長くなったのでもとい、黒田日銀(政策委員会)が20日、何の布石もなく長期金利の上昇許容幅の拡大を決定した。10年債利回りの上限を0.25%にペッグさせる政策だったが変動幅を0.50%まで拡大させた。

 

市場参加者・関係者とのコミュニケーション、対話という面において日銀政策委員会は、過去10年において市場参加者を軽視どころか存在しないものとして決定しているように感じることが多かったが、これは透明性確保に努める欧米中銀とは大きく異なる点であり、むしろ唐突感を全面的に出すことによってサプライズとして逆張り的に市場をリードする。今回もこの方法を踏襲することによって市場に混乱をもたらした。大きな不意打ちである。

 

 

 

 

 

10年物だけでなく、その他の年限にも指値を入れ、買い入れを増額することによってボラを抑制するということであれば、債券市場を無視した日銀政策委員会による歪曲型の鉄塔が築かれるということになる。

 

総裁は、今回の措置は利上げではない、と言ったそうだが、5月に日銀(理事)は変動幅の拡大は利上げ、と明言している。利上げは考えられない、ということも繰り返しており、認められないというのが実際のところになる。この政策委員たちの不意打ちによって市場の混乱は続くだろう。

 

 

Update2: 利上げ自体というより、徐々に利上げ見通しを市場参加者へ浸透させ、心の準備ができた段階で決定する、といった欧米中銀にある配慮や透明性がまったくない、ということをお伝えしている。 それどころか、むしろ逆の行為をしている。

 

「利上げは考えられない」と繰り返しておきながら、ある日突然利上げをする。 さらに「これは利上げではない」という嘘の上塗りである。これは不意打ちであり、人によっては大きすぎる仕打ち、このやり方がまかり通るのが「考えられない」。