7-9月期GDP速報値はマイナス成長
さきほど発表された日本の7-9月期実質GDP速報値は、プラスどころかマイナス成長へと陥った。
消費増税(8%)からの円安続きで、7-9月期は4-6月期から持ち直すとの見方もあったが、2四半期連続のマイナス成長でリセッションと捉える事は可能だ。
前期比「-0.4%」、前期比年率「-1.6%」。ひょっとすると何かしら(たとえば米国のHAARPなど)の意図があるのではないか、と疑念が生じてしまうくらいの週末限定の天候不順(降雨・雷雨など)は長期的に続いている。さらには連休・夏場の台風などが今回の経済成長に影響してないといえば嘘になる。ただしそれだけでかたずけられるものではない。
(実質)GDPへの需要別寄与度を確認すれば国内需要は-0.5%、前期(4-6月期)は-2.9%。その前、1-3月期は1.8%。これを考えると増税の影響が継続している事は明白のように思える。 (実質)住宅投資も-6.7%、前期は-10%、1-3月期は2.3%。同民間設備投資は-0.2%、前期は-4.8%、1-3月期7.5%。
個人消費は2四半期ぶりのプラスを確保したが、消費増税前の駆け込み需要の反発が(思いのほか)弱かっただけ、だといえる。それは自動車販売を見れば明白だ。CM等では軽自動車中心にラインナップの拡充が目立つが、原油価格の下落とは裏腹に、円安や暫定税率の継続によってガソリン価格の高止まりは継続している。駆け込み需要の反動がこのまま大きく反転トレンドを示すかといえば、そんな事はないだろう。自動車販売と住宅投資の数値も関係しているように思え、これら反発力の弱さは今後の国内需要の低迷を示唆しているように思える。
4月に入り消費税を上げ、金融緩和は続け、円安トレンドは続いた。そして国内需要は低迷に陥っている。財務省が11日に発表した国際収支統計概要に目を通しても、9月貿易収支は-7,145億円の赤字(赤字幅拡大)、となっている。そこでは、国内とは裏腹に自動車販売が増加の数値を示したものの、LNG等の輸入増加が赤字幅拡大の要因となっている。
つまり現時点において、金融緩和は内需拡大に繋がっていないといえるし増税がそれを邪魔したという風にみる事もできる。 外需に目を向ければ、(仮に)輸出額を増加させたとしても、輸入価格がそれを押しつぶしてしまっている、という円安の功罪も貿易赤字額に露わになっている。国民にとっては実質賃金が上昇しない中でのガソリン価格・電気代・輸入食料品などの高止まりは、他のものへの購買力低下・生活水準の低下を招く事になるだろう。
数日前には、衆院選公約の柱として円安やエネルギー価格高騰への経済対策を取りまとめる、といった報道が出ていたが、「緩和による通貨安政策」から、その「通貨安対策」までの期間はわずか2週間余であり、率直に言ってその迷走ぶりは滑稽だと言わざるを得ない。
エネルギーへの依存度が高い地方などでは、冬が到来する今後、通貨安不況はもっと顕著になるだろう、「地方創生」という言葉が虚しく響く。黒田日銀による金融緩和不況が浸透しなければ良いのだが。
