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汚染された土壌を「菜の花」が救う

農林水産省によると、15日現在、「28カ国」が日本産食品の輸入規制を強化しているらしい。


先日には、福島県で採取した土壌と野菜からストロンチウムが検出されており、「メイドインジャパン規制」は一層強まりそうな気配となっている。

検出されたストロンチウムは89と90で、ストロンチウム90の方は、人間や魚の骨に蓄積する性質を帯びており、土壌では地中深くに浸透し、半減期は29年と長いようだ。


で、そんな汚染された土壌を救済する手段がにわかに注目を集めているという事なんだけど、何かと思えば「菜の花栽培」だった。これは土壌から植物を使って除去する方法、いわゆる「ファイトレメディエーション 」(phytoremediation)だという事になる。

菜の花はその成長過程の中で、カリウムやカルシウムと性質が似ているセシウムやストロンチウムを、根が吸収する役割を果たすらしく、今現在そのような「菜の花栽培」による土壌浄化プロジェクトが実行されているとの事。


その場所は、「チェルノブイリ」によって汚染されたウクライナのナロジチで、2007年から実行されているらしく、菜の花効果が発揮されつつあるらしい。

「されつつある」というのは、上記のようにストロンチウム90などは地中深くに浸透する性質がある為、事故から20年以上経った後(07年)に、その試みがなされたナロジチでは、放射性物質が土壌と強く結合しているため吸収するのに苦労している模様。 しかしながら、菜の花栽培ののち、セシウム減少が確認されているという事で、効果がある事は間違いないという。


要するに、早期の試みがポイントになるという事なので、福島の汚染地域に是非試みて欲しい、と単純な自分は思った訳ですが、この「菜の花プロジェクト」を行っているのは、頼もしい事に、日本のNPO法人「チェルノブイリ救援・中部 」(本部・名古屋)だとの事。 ここのHPに、以上の事柄などの説明が書かれてある。


ナロジチの現状を聞けば、日本の汚染された土壌を放置せず、早期対策に乗り出して欲しいと心より願う。何より菜の花の明るい黄色が、汚染地域を少しでも和ませてくれる事でしょう。


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