徘徊のアメリカ
ハッキリ言って今回のQE2は大変な賭けになる。 それは今回の選挙によって一層ハイリスクなものになったように思える。
過去2年の流れを観て分かるように、米経済は「雇用の最大化」どころか「雇用の最小化」となっている。
管理相場から、中間選挙での新たな期待へと上手くリレーした米株は、本日も上昇しているわけですが、人を切っての企業利益だという事を考えれば、株価と雇用情勢(実体経済)が歩調を合わせる事は今後も無いように思える。株価上昇は米経済にとって、見せ掛け以外の何ものでも無いわけだ。
今回、量的緩和第2弾が高らかに宣言されたわけですが、量はすでに十分過ぎるほど足りている事を考えれば、「余剰量的緩和」という事になる。 米財務省も今回のQE2に呼応する事はない、と明言している。
>米財務省、FRBの国債買い入れに対する追加債券発行は検討せず
さらには、買取対象の86%は2年半から10年以内に償還を迎える国債、という事らしいが、その対象市場を観てもイールドは低位置で安定。 量だけでなく「信用」すら足りており、機能不全というわけでは無い。それを考えると「信用緩和」と言うのも不適切だ。
今回の、特に必要とされていなかったFRB資金を有効なものにするためには、ホワイトハウスのアイデア、財政政策による需要創出が一層重要になると思われた。 出口を引き寄せるのは中銀ではなく、実際には政府の方なのだ。
しかしそれも民主の大敗によって、完全にブレーキが掛かってしまった。
QE2によってダブついた資金は、抜け目のない投資家を喜ばせるだけになるかも知れない。ドル安だって「ジリジリと」進行する。その結果、米経済が輸出によって復活するだろうか?とてもそんな事は無いだろう。
ひょっとすると米政府は、幻想を掲げる事でしか自らを正当化できないのかも知れない。 オバマ政権は今後、やる事なす事すべて邪魔をされ、アメリカの政治・経済は一層混迷を深める事になる。
↑応援よろしクリック
